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第63回松浦地区青年相撲大会が9月5日、唐津市体育の森公園相撲場で開催される。青年たちの力相撲はファンや地元代表を応援する人たちを魅了する。松浦地区に根付く誇り高い相撲文化を守り育てたい。
「松浦横綱」の選手ら相撲関係者の熱い思いは昔も今も変わらないが、野球やサッカーなど競技スポーツの多様化、見る娯楽スポーツの拡大で、出場チーム・選手数の伸び悩みと観客減が課題となってきた。全国に誇れる伝統を持ち、「地域の財産」である松浦青年相撲を長く開催していくために、いくつかの対策を検討する必要がある。
今大会には唐津市、伊万里市から12チームが団体戦に、個人戦には77人が出場する。日ごろの鍛練の成果を発揮し、パワーと技の白熱戦を展開する。
このところの出場チーム数は12~15チームが多く、25チームまで膨れ上がった最盛期(昭和27年)には遠く及ばない。観客数も同様で、現在の試合会場の体育の森公園相撲場はここ数年、千人の観客であふれるが、ピーク時(昭和30年代前半)の唐津市体育館には毎年、実に6千人が詰めかけた記録が残る。
これは、相撲を取り巻く世相の変化が大きい。戦後間もない昭和23年に「復活」した松浦相撲は神社に奉納する宮相撲の流れをくみ、青年たちの目標として年々広まっていった。同時に、娯楽スポーツの乏しかった中で相撲人気は高く、地域の誇りを懸けた地区代表同士の戦いに人々が押しかけ、熱狂した。
ところが、生活が豊かになり、スポーツや娯楽が多様になる中、相撲への思いが薄れてきた。それが現在の出場チーム・選手数の伸び悩みと、観客減少につながっている。
そこで出場チーム・選手を増やす対策として、職域チームの参加を促進できないだろうか。かつて宮島醤油や唐津鐵工所など単独チームで出場した時期があり、現在でも民間事業所や消防署、警察など体力自慢の青年を擁する職域チームが想定される。
また、わんぱく相撲で活躍した小中学生の受け皿となる高校における相撲部や指導者が少ないのも問題だ。
昔から相撲が盛んな松浦地区では学校ごとに相撲場があり、わんぱく相撲で鍛えた呼子中相撲部が、今月、熊本で開かれた九州中学体育大会で準優勝するほど実力もある。
ところが彼らが高校へ進む場合、県内に唐津青翔と多久しか相撲部がなく、専任指導者も少ないため相撲から離れる子が多い。せめて近くの高校に相撲部があれば、さらに実力を伸ばせるだろう。
古くは「松浦相撲を制する者は県を制す」とまで豪語されたように松浦相撲のレベルは高く、ここで育った選手が国体や全日本で活躍したケースは数多い。素質とセンス、加えて何より相撲好きな子どもたちを継続して育成することが、県相撲界のレベルアップにつながるはずである。
高校相撲部の増設とともに、学生相撲まで経験した指導者の増員をぜひ望みたい。そして地域の人たちも地区の誇りを懸けて戦う青年たちを支え、かつてのように6千人の大観衆が見守る中で競技できたら、選手たちは一層発奮するだろう。(吉富正憲)
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