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政党交付金 当然、削減すべきだ(8月24日付)

 国の債務残高(借金)は、6月末時点で900兆円の大台を突破した。消費税上げの議論も避けられないが、国会議員は自らも痛みを引き受ける必要があるだろう。毎年約320億円が税金から政党交付金として支出されている。政治家が財政再建に本気なら、政党交付金の廃止も含め削減を検討すべきだ。


 原口一博総務相は「厳しい財政状況の中で、すべてをゼロベースで議論する必要がある」と政党交付金の見直しにも積極的である。19日の政務三役会議では、民主党政策調査会が「今回は見送り」の姿勢を見せていることに対し、「なぜ政党交付金を聖域にしようとするのか分からない」と発言。来年度予算の概算要求でも、削減方向は変更しない方針だ。


 政党交付金制度は1995年に、小選挙区制と同時に導入された。議論のきっかけとなったのは1989年に発覚したリクルート事件で、90人を超える政治家がリクルート関連会社の未公開株をもらっていたこと。政治家個人の資金集めが腐敗の温床を生まないように、国が政治資金を助成することになった。


 助成金は全国民1人当たり「コーヒー1杯分の250円」とされた。この額は1人当たりだと高いように感じないが、総額にすれば約320億円と大きい。導入から15年で、約4800億円が政党に分配されたことになる。民主党は「無駄遣いの一掃」を唱えるなら、まずこの政党交付金を「仕分け」にかけるべきではないのか。


 ただし、すべての政党が交付金をもらえるわけではなく、5人以上の国会議員を有するか、国政選挙で2%以上の得票率を獲得する必要がある。ことしは民主党約172億円、自民党約103億円、公明党約23億円、社民党約8億円など8党に交付される。共産党は制度の廃止を訴え、受け取りを拒否している。


 日本以外でも政党助成制度は行われている。しかし、主要国の年間助成額を見るとドイツが163億円と大きいものの、フランスは92億円、スウェーデンは19億円、イギリスは3億円弱と、いずれも日本より少ない。


 問題は、企業団体の献金禁止を名目に政党交付金制度ができたのに、一向に禁止が実行されないことだ。鳩山由紀夫内閣でも「政治とカネ」の問題への反省から、企業団体の献金全面禁止の声が出たが、いつの間にか立ち消えになっている。


 そもそも国会議員は多額の歳費を受け取りながら、なぜ多額の助成を受けなければならないのかがよく分からない。選挙資金に必要だというが、それなら金のかからないインターネット選挙活動やテレビの候補者討論番組を増やし、街宣車やポスターチラシの出費を抑えた方が有権者には判断しやすい。


 政党交付金制度の議論が始まったころは、日本経済はバブル状況にあった。税金の出費は大したことないと思われていた。ところが、現在の日本は国民1人当たり710万円の借金を抱えている。何よりも財政再建を急がねばならない。


 消費税アップの議論を始めたとしても、国会議員が優遇されたままでは、国民の理解は得られない。自ら身を切る覚悟が必要だ。(園田 寛)

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