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政務調査費の使途 胸張って説明できるか(8月21日付)
 地方議員の調査研究活動の充実のために必要な経費として交付される政務調査費。財源は税金であり、その使途は透明性が十分に確保され、なるほど公的な目的のために使われたと、誰もが納得できるものでなければならない。しかし、中には議員の公金意識を疑わせる事例がある。
 
 佐賀新聞社が佐賀県議会の2009年度収支報告書を調べた結果、飲食を伴う懇談会や会派の昼食代などに総額で約300万円が使われていた。自民会派(30人)は定期的に開いている議員総会の昼食代や菓子代などに80万円を超える飲食費を支出していた。「うな丼30人分、4万5千円」「弁当28人分、4万4100円」などの領収書があった。
 
 福岡県議会でもすしやうな重などに政務調査費が使われるなど同様の支出はほかでも見られる。佐賀県議会では飲食費を伴う懇談会は調査研究費や研修費に計上、1回5千円を上限に政務調査費からの支出を認めている。
 
 だが、それにしても何で公金を使って、1食1500円もするぜいたくなうな丼や豪華弁当なのか。佐賀県も各種補助金を削減するなど財政は極めて厳しい中に、これでは納得いかない。公費支出を少しでも抑えようという意識があれば別の選択があった。
 
 そもそも公金である政務調査費から飲食費を出すことが認められることなのか。「市民オンブズマン連絡会議・佐賀」は、これまでに再三、飲食費を支出しないよう要請してきた。政務調査費の目的である政策の調査研究という原点に帰って考えれば、オンブズマンの主張を退けられるのか。飲食費の是非は大きな課題である。
 
 名古屋市議会の自民党市議団が議員総会の昼食代を政務調査費から支出したことについて名古屋地裁は昨年3月の判決で「日常生活で必要な昼食代と性質が異なるものでなく、公金を充てるべきではない」との判断を示し、その後昼食代は返納された。関係議員はこの事実を真剣に受け止めるべきだ。
 
 武雄市議会では3人が20万円近くする「世界遺産」12巻の図録を、政務調査費で購入していた。議員としての調査研究には直接的な関係は薄いものだ。額といい、公金意識の乏しさに失望した。
 
 同議会ではほかにもデジタルカメラ、パソコン、ファクス購入などがあった。資料作成などに必要な機器とはいえ、私用に使う機会も多い備品であり、いずれ個人財産にもなりうる。支出を一定割合にすべきとの指摘が上がるのは当然だ。
 
 県議会でも事務機器購入がみられたが、政務調査費から全額支出した議員がいた一方で個人的な使用を考慮して半額を計上した議員もいた。
 
 嬉野市議会ではパソコンはリースが基本で所有は認めなかった。本年度からは「パソコンは一般に普及して政務に特別必要ではない」とリース代も認めないことにした。
 
 政務調査費は県内では県議会と県内10市のうち佐賀、唐津、鳥栖、武雄、伊万里、嬉野、神埼の7市議会で交付されている。果たして本来の趣旨通りに運用されているか。県民、市民に胸を張って説明できるものか。各議会、真しに問い返してもらいたい。 (上杉芳久)
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