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民主党代表選 国民に向け政策論議を(8月20日付)
 来月1日告示、14日投開票の民主党代表選を前に、党内グループの動きが活発化している。菅直人首相の続投を支持するグループ、対決色を強める小沢一郎前幹事長グループ、ある程度距離を置く鳩山由紀夫前首相グループ。それぞれに研修会を開いて、議員数の拡大を図っている。


 しかし、党代表を決めるのに数合わせ競争をやっていていいのだろうか。野党の時代ならともかく、政権与党となった今、代表戦は首相になる人を選ぶことだ。国民に対する責任を自覚してもらいたい。数合わせではなく、政策論議を深めて、国民がだれに何をやってほしいと思っているかも反映すべきだ。


 鳩山グループは19日、長野県軽井沢で研修会と懇親会を開いた。鳩山グループだけでなく小沢氏や輿石東参院議員会長ら小沢グループも数十人駆けつけ、参加者は100人を超した。結束すれば民主党内の大きな勢力となり、菅首相への強いプレッシャーとなることは間違いない。


 鳩山氏は研修会のあいさつで「私心を捨てて挙党一致体制をつくり、未来を切り開く原点に立ち返ることが大切だ」とあいさつした。訪中先の北京での記者会見では「菅内閣は国民のために仕事をしている」と述べ、対立候補擁立の見方に対しては「勝手な憶測は遠慮願いたい」と否定していた。


 表向きは「挙党一致体制を条件に菅首相の続投支持」と取れるが、周辺からは「鳩山内閣が進めた国家戦略局構想に対して菅首相はやる気がないと強い不満を持っている」との声も聞こえてくる。状況次第では小沢グループと組んで対抗馬の擁立も考えているのではないか。


 菅氏から「しばらく静かにした方がご本人、民主党、日本にとってもよい」と言われ、菅氏と会うことも拒否している小沢氏も、菅氏の政権運営に不満が大きい。小沢グループ内には、参院選大敗の責任を取るべきだとの声が高まっていた。


 しかし、参議院選前に鳩山-小沢体制では国民の支持を得られないと身をひいて、わずか2カ月半しかたっていない。鳩山氏の発言で迷走した普天間飛行場移転問題も小沢氏の「政治とカネ」の問題も解決していない。しばらく身をひいたことで、みそぎが済んだと思っているとしたら大間違いだろう。


 菅氏も小沢グループの切り崩しに動き始めた。衆参の新人議員約150人を対象に、直接意見を聞く対話集会を23日から25日の3日間開催する。新人議員は小沢氏から公認されていることから、小沢氏の影響力が強い。この時期は「小沢一郎政経塾」開催と重なっており、新人囲い込みは激しくなりそうだ。


 小沢氏は党の選挙担当、幹事長などを務め、国政選挙の公認権と政治資金の分配など、人とカネの動きを一手に握ってきた。しかし、検察審査会から「起訴相当」「不起訴不当」の議決が出ている小沢氏が党の中枢に戻るのは国民に歓迎されないだろう。


 党代表選が無投票になるよりは、選挙戦で政策論議を繰り広げた方がいい。選挙戦はグループの人数拡大に走らず、マニフェストの問題や消費税をどうするかを国民に見えるように、しっかり議論してもらいたい。 (園田 寛)

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