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| 8月27日付 | |
| 文系、理系という。最初に耳にするのは高校生の時ぐらいか。文系か理系か決めなくてはならないのだ。で、文系、理系って何だ◆文系とは「文科に属する系統」(広辞苑)。文科とは人文科学、社会科学に関する分野。理系とは「理科の系統。理・工・農・医・薬などの学科を指す」。何となく感覚として分かるが、高校時代は乱暴にも数学があるか、ないか、で分けていた◆数学の「ある」「なし」は大学の入試にあるか、ないかということ。つまり、文系か理系かは大学入試のための色分けみたいなものだったが、そのうちに、人間そのものまでも「文系か理系か」と分けてしまうようになっていった◆京都・同志社・立命館3大学の共同研究チームが「理系出身者の方が文系出身者よりも高年収」という調査結果を発表した。指導教授は「文系出身者の方が生涯賃金が高いという説を覆す結果。技術を身につけると職業選択肢が広がり高所得につながる」と大層なコメント◆しかし、世の中、文系か理系かで二分されるほど単純ではない。動物行動学で知られた故日高敏隆さんは、人間が引き起こした“世界最大の環境破壊”とされるアラル海問題を例に「世の中すべては文系と理系の現象がからみあっている」(『セミたちと温暖化』)◆湖もろとも砂漠化しているアラル海問題の発端は政治的な自然改造計画だった。つまり、古代湖を改造しようという文系の発想だ。そこに自然科学や建設技術といった理系の考えが絡んで無謀な計画が推進された。文系、理系が複雑に絡みあって地球という自然を支配しようとして引き起こした悲劇である◆人も世の中も自然もそんなに単純なものではない。軽々しく分けてはいけないと思うのである。(賢) |







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