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携帯ゲームが地方に経済効果 スポンサー店訪ねツアー

「コロプラ」ファン70万人 反響に驚く県内の老舗

 

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 携帯電話で仮想のまちづくりを楽しむゲームが、地方に思わぬ経済効果をもたらしている。スポンサー店を訪ね買い物すると、ゲームで特典が与えられるため、全国の愛好者が足を運んでいる。約70万人とされるこのゲーム市場には、旅行会社やJRも注目し、ツアーや周遊切符を企画するまでになった。不況やデフレに苦しむ地方経済を元気づけてくれるのか。「現実」と「仮想」が融合した新たなビジネスを追った。

 

 ゲームは2005年に始まった「コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)」。バスや鉄道などで実際に移動した距離に応じ、仮想通貨とアイテムが取得でき、これで「コロニー」といわれるまちを発展させていく趣向だ。

 

◆買い物すると特典

 

 「自分だけのまちづくりを楽しめるし、ゲームでいろんな人とも出会える」。昨年6月にゲームと出会った神奈川県の30代の男性会社員は、その魅力を語る。特典を得るために佐賀も3度訪れ「敷居が高かった有田焼がすごく身近になり、店の人とも触れ合えた」と大満足の様子。1回数十万円かかった旅費も「決して高くはない」と話す。

 

 昨年6月からは実際の店もスポンサーとして登録できるようになった。そこで参加者が千円以上買い物すると、まちづくりのレアアイテムが取得できる「コロカ」がプレゼントされる。これが距離に応じて増える仮想通貨との相乗効果で地方の店が注目され出した。

 

 「キツネにつままれたようで今でも信じられない」。昨年12月にスポンサー登録したゆずごしょう製造販売「川原食品」(佐賀市川副町)の川原啓秀社長は驚きを隠さない。コロカ目的で平日は5組前後、週末は十数人が来店している。平均5千円前後の購入で「これだけ不況なのに、わざわざ遠方から足を運んでくれる」。92年間守り続けた香りや味に引かれ、リピーターとなった福岡の客も出てきたという。

 

◆単価、陶器市の2倍

 

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 西松浦郡有田町のしん窯の梶原茂弘社長も反響に驚く。昨年6月から7カ月間で約800人が来店し、売上高は500万円を超えた。関東地区のビジネスマンやOLが多く、平均単価は陶器市の約2倍の7千円。梶原社長は「有田焼は初めてという人がほとんどで新規客獲得につながっている。工房見学や丁寧な接客でファンになってもらおうと努力している」と話す。

 

 こうした経済効果に着目し、旅行会社が動き始めた。旅行雑誌「じゃらん」(東京)の企画で佐賀・長崎を訪ねる「コロプラツアー」を昨夏に2回組んだ。参加した計110人のうち8割が20~30代の男女。じゃらんは「団体旅行は中高年が主要客層で、若者はほとんど参加しなかった。業界の常識を覆すツアーで大きな可能性を感じる」と話す。

 

 JR九州は昨年11月から3月末まで「コロプラ乗り放題切符」を企画した。九州全駅が2万5千円で3日間乗り放題となる4商品を販売。17日現在で1500枚が売れている。

 

 新しい観光モデルとして、県東京情報センターも注目している。スポンサー店は現在33店だが今後も拡大される見込みで、コロプラ運営会社に接触し、県内の菓子店や水産加工品店など10店を推薦した。同センターは「購入した特産品を友人や家族に贈る例もあり、県産品の魅力を全国に伝えるチャンス。宿泊施設、散策のための交通機関と、登録店以外でも大きな効果がありそう」と期待を寄せている。

 

【写真上】携帯ゲーム「コロプラ」の画面。実生活の移動で稼いだ通貨やアイテムでまちづくりする内容となっている

 

【写真下】携帯ゲーム「コロプラ」がきっかけで来店した買い物客。1人が平均7千円分の焼き物を購入した=西松浦郡有田町の「しん窯」

 

10年01月25日更新
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