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色彩の魅力に引き込む洋画家・内山孝の世界 「米寿展」
【写真】25日まで佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリー、電話0952(24)5556で。
 唐津市浜玉町出身で日展参与、日洋会副委員長を務める洋画家内山孝さん(88)=東京都国立市=が佐賀市で「米寿展」を開いている。小品30点を展示。歩みを「トータルで見てもらおう」と、手がけてきた主要なモチーフをほぼ網羅し、新作を発表している。
 
 画壇の重鎮となってからも東京では毎年、佐賀でも2年に1度は個展を開催。米寿展は「暗中模索しながら、自分の身の丈に合ったやり方で正直に取り組んできたことを見ていただきたい」と意気込んで迎えた。
 
 1950~60年代の3点以外はすべて「今年の作品」。モロッコの人々をモチーフにした「ベルベル」や、長崎・五島の教会の風景を描いた「キリシタンの里」のシリーズ、唐津くんちや佐賀の風景を題材にした作品、そしてヌードまで、内山作品のエッセンスがそろっている。
 
 唐津の海を描いた作品は準備が間に合わず、飾られなかったことは寂しいものの、「ベルベル」はモロッコの強い光を感じさせる明るい色彩、「キリシタンの里」シリーズは穏やかな空間が描かれ、色彩の魅力に引き込まれる。
 
 50年代、60年代の旧作も見応えがある。1963年の「芝浦」は大きな倉庫群の引き込み線を蒸気機関車が走る。67年からのフランス留学以前に、「抽象画に負けてなるものかと意気込んで描いていたころ」の作品だという。
 
 「自分の目で見て、心奮い立ったものを描いてきた」という画業。集大成となる初の画集を近く刊行予定で、「そろそろ残務整理の時期」とも言うが、「100歳には神妙の域」とする葛飾北斎の言葉を挙げ、「神妙の域までやりたい」。差し当たって「次は〝卒寿展〟。今度は大作を並べて歩みを示したい」と話している。
 
【写真】25日まで佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリー、電話0952(24)5556で。
2010年07月24日更新