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 第89回全国高校野球選手権佐賀大会第4日は11日、みどりの森県営球場など2会場で1回戦5試合と2回戦1試合があった。大会3連覇を狙う佐賀商は伊万里を6―0で破り、2回戦進出を決めた。

 このほかNHK杯準優勝の伊農林や伊万里商、敬徳の伊万里勢、昨年準優勝の佐賀西も勝ち2回戦に進んだ。この日唯一の2回戦となった鹿島実―東明館は、鹿島実が9―4で勝ち、3回戦に駒を進めた。

 第5日は12日、同球場などで第1シードの小城―武雄、鳥栖商―唐津商など2回戦6試合がある。
2007年7月11日 1回戦(5試合) 2回戦(1試合)

伊農林 11―1 高志館 (みどりの森県営球場・第3試合)
 

高志館

伊農林

3x 11

                             (5回コールド)    
【伊農林】
佐藤-中井健

【高志館】
本庄、大木-築山


▽三塁打 中井裕、中井健、久重路(伊)
▽二塁打 吉田、梅村、井手揚、佐藤(伊)


伊農林コールド発進-NHK杯準Vの貫録

写真
【高志館―伊農林】伊農林1回裏1死一、二塁、5番吉田が中越えに2点適時二塁打を放つ=佐賀郡久保田町のみどりの森県営球場
 伊農林が長打攻勢で11得点を挙げ5回コールド勝ち。11安打中、長打が7本。各打者の振りの鋭さが目についた。1回裏2死一、二塁から5番吉田の右中間を破る適時二塁打で2点を先制。4回には6番井手揚からの3連続長打などで一挙6点を奪い突き放した。

 高志館は5回表、7番中村からの3連打で1点を返し意地を見せたが、投手陣が踏ん張れなかった。

○初回 故障明け吉田が口火

 故障明け間もないパワーヒッターが、強力打線の導火線に火をつけた。1回裏2死一、二塁。伊農林の5番吉田雄一は高志館・本庄の外角直球を振り抜いた。打球は右中間を深々と破り、2者を迎え入れる適時二塁打となった。

 5月の練習中、打撃マシンのボールが目の下に当たり骨折。チームが準優勝したNHK杯欠場を余儀なくされただけに「とにかくこの大会にかけていた」

 吉田の一打で打線が活気づく。6点を挙げた4回の4安打はいずれも長打。右へ左へ、外野手の頭を越す打球が次々に飛んだ。雨続きの今大会。「ボールが湿って、飛距離が落ちてもおかしくないのだが」と、スイングの鋭さ、パワーに関係者も舌を巻いた。

 大坪慎一監督にとって、高志館の吉丸信監督は球児時代に指導を受けた「師匠」。「試合前は吉丸先生に『夏の怖さを教えてやる』と言われ不安だったけど、みんなが迷いなくスイングしてくれた」。「師弟対決」で白星をプレゼントしてくれた教え子たちに賛辞を贈った。

 「これで乗っていけると思う」と大坪監督。NHK杯準優勝で一躍、注目を浴び始めた攻撃的チームが最高の形で夏のスタートを切った。


▽2回戦
鹿島実 9―4 東明館 (佐賀ブルースタジアム・第3試合)
 

東明館

鹿島実

×

 

【東明館】 【鹿島実】
川西、宮園、中村-稲葉 山本、岸川、中島優-光武

▽二塁打 西村、平川(鹿) 

鹿島実 攻め盤石-つなぐ野球で21安打

写真
【高志館―伊農林】伊農林1回裏1死一、二塁、5番吉田が中越えに2点適時二塁打を放つ=佐賀郡久保田町のみどりの森県営球場
 鹿島実は7回を除き毎回得点を挙げ、東明館の投手陣を打ち崩した。5回までに、福江の内野安打、平川の左中間二塁打などで5―0とリード。1点差に詰め寄られた6回には4連打で2点、8回にも4安打を集め2点を挙げ、突き放した。

 東明館は6回2死一、三塁から久保、緒方の連打などで4点を奪い、一時は1点差に詰めたが、終盤は鹿島実の継投にかわされた。

○3回戦に1番乗り

 チームが目指す“つなぐ野球”を鹿島実の選手たちが実践し、粘る東明館を振り切り、3回戦に一番乗りした。

 象徴的だったのは、直前に5―4と1点差に迫られた6回の攻撃。1死から3番西村勇真が左前打で出塁すると4番福江圭祐、5番下田貴志、6番光武将樹が4連打で2点。いずれも大振りせず甘く入った球をシャープなスイングでとらえた。

 4月からは練習時間の多くを打撃に割き、こつこつとたたきつける「形」を身に付けてきたナイン。松尾真也監督は「言い続けてきた打撃ができた」と21安打を放ったチームをたたえた上で、「もっと点を取れた試合だった。次はもっと1点に執着していきたい」。選手にさらに高いレベルを求め、ハッパを掛けた。


敬徳 3―2 神埼 (みどりの森県営球場・第2試合)
 

敬 徳

神 埼

【敬徳】 【神埼】

河島、牧瀬-長崎

▽二塁打 梶原、河島(敬)大坪洋(神)

迎、野口兼、今泉-平石


神埼 1点差に泣く

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【敬徳―神埼】9回表、マウンドに集まる神埼内野陣=佐賀郡久保田町のみどりの森県営球場
 敬徳が終盤の好機をものにし、接戦を制した。2―2の8回表、この回先頭の5番河島が右翼線を破る二塁打で出塁。犠打で1死三塁とすると、7番中嶋の中犠飛で勝ち越した。相手に押され気味の展開だっただけに、ワンチャンスで奪った決勝点は大きかった。

 神埼は初回に2点を先制。その後も再三、得点圏に走者を進めたが、あと1本が出ず追加点を奪えなかった。

○昨夏の再現ならず

 2―3の9回裏2死一、二塁。神埼の3番中原大貴の放った痛烈なライナーは、中堅手のグラブに収まった。1年前の夏の初戦で演じたサヨナラ劇の「再現」を狙ったナインだったが、一歩及ばなかった。

 昨秋、今春の県大会ベスト4の実力校・敬徳と互角に渡り合った。初回の2点先制後も毎回のように得点圏まで走者を進めながらホームが遠い。「本当にあと一本だったんですが…」。主将の古川泰成は唇をかんだ。

 それでも藤田敏郎監督は「秋、春と県大会で一度も勝てなかったチームが、ここまでよく伸びてくれた」と選手をねぎらった。


佐賀商 6―0 伊万里 (みどりの森県営球場・第1試合)
 

佐賀商

伊万里

                        

【佐賀商】 【伊万里】
古賀昭-津田 山本-北濱


▽二塁打 古賀翔、樺島、古賀昭(佐)


佐賀商の古賀 伊万里打線完封

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【佐賀商―伊万里】伊万里打線を5安打に抑え、完封した佐賀商の先発古賀昭=佐賀郡久保田町のみどりの森県営球場
 佐賀商が投打に地力の差を見せた。2回表1死二塁の好機に、6番堀が左前にはじき返し1点を先制。4回にも再び堀が適時打を放ち2―0。3回にも1点を加え、優位に立った。先発古賀昭は右横手から直球とスライダーをテンポよく投げ込み、伊万里打線を5安打に封じた。

 伊万里は2、3回と先頭打者が出塁したが盗塁失敗、強攻策で併殺と積極性が裏目に出た。

佐賀西 6―2 唐津南 (佐賀ブルースタジアム・第2試合)
 

佐賀西

唐津南

【佐賀西】
中野、橋本、本村、川越-小屋町

【唐津南】
野中-田中
▽本塁打 川越(佐)
▽三塁打 原、松原(佐)
▽二塁打 川越(佐)

佐賀西が長打攻勢―粘る唐津南振り切る

写真
【佐賀西―唐津南】佐賀西5回表無死一塁、川越が右越え2点本塁打を放ち、4―1とリードを広げる=佐賀ブルースタジアム
 佐賀西が4本の長打を得点に絡め、粘る唐津南を振り切った。初回は2死二、三塁から原の中越え三塁打で2点を先制。1点リードで迎えた5回には川越が2点本塁打を放ち、突き放した。8安打を浴びたが、4人の投手リレーで相手の反撃をかわした。

 唐津南は3回に平尾の中前打、5回には暴投で1点ずつを奪った。最終回には無死満塁と攻め立てたが、1本が出なかった。

伊万里商 2―1 唐津工 (佐賀ブルースタジアム・第1試合)
 

伊万里商

唐津工

【伊万里商】 【唐津工】
下平-井手
伊藤-谷口
▽二塁打 岸田(伊)

伊万里商が投手戦制す

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【伊万里商―唐津工】威力ある直球を武器に3安打1失点と好投した伊万里商の主戦下平=佐賀ブルースタジアム
 中盤の好機をものした伊万里商が唐津工との息詰まる投手戦を制した。1点リードの6回、伊万里商は2死一、三塁から筒井の左前打で決勝点。主戦下平は威力ある直球をコースに投げ込み、相手打線を3安打に抑えた。

 唐津工は7回に宮崎諒、谷口の連打から1死一、三塁とし、山先和のスクイズで1点を返したが、追加点を奪えず、好投した伊藤を援護できなかった。

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