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佐賀新聞紙面特集

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第69回 冬の九州省エネキャラバンin佐賀(2012年1月31日掲載)

見つめ直そう節約ライフ vol.9

東日本大震災とそれにともなう福島原発事故を受けて、被災の有無を問わず物資やエネルギーの節約について国民的な関心が高まっている。6年目の「エコライフ・エコライブさが」は、日常生活や経済活動でエコにつながる節約に焦点を当てる。

節電啓発、省エネ事例を紹介/国や企業関係者ら4氏講演

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省エネのヒントを学ぼうと定員を超える聴講者が参加した「冬の九州省エネキャラバンin佐賀」=佐賀市のアバンセ

 九州内の原発全基停止で電力需給の見通しが危ぶまれる中、企業や家庭での省エネ・節電の方法や事例を紹介する「冬の九州省エネキャラバンin佐賀」(九州経済産業局、佐賀県主催)が先月21日、佐賀市のアバンセで開かれた。国や企業関係者など4氏が講演し、節電の呼びかけや省エネの先進事例などを語った。

冬の節電協力 家庭が最も重要

 九州経産局資源エネルギー環境部の岡博士次長は「今後の省エネ施策と今冬の節電対策について」と題し行政の立場から報告。エネルギー消費の増加幅が大きい民生部門の対策として、建築物の節電改修や、エネルギー管理システム(EMS)を導入した事業所や家庭への助成金制度など新たな事業を紹介した。冬の節電については「朝夕の電力需要が高く、この時間帯は家庭の消費が全体の4割に上る。家庭の節電協力が最も重要だ」と訴えた。

 NPO法人エコ診断ネットワークジャパンの藤原洋記理事は、「事業者・家庭における省エネ・節電の具体的方策」を紹介。家庭も企業も空調と照明の省エネを優先させ、エアコンのフィルター清掃や、カーテンの活用、旧式エアコンの新型への買い替えを勧めた。企業に対しては、経営者がエネルギー管理の体制を整えるよう要望。家庭でできる暖房の省エネでは「朝10分間の体操で体感温度を上げるといい。踏み台昇降なら消費カロリーが高く、体温は1度以上アップする」と話した。

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中小企業の環境対策について講演する地元企業関係者

「環境経営」で企業を活性化

 シリコンウエーハ製造大手SUMCOの黒木和徳米沢工場設備管理課長は、前勤務地の佐賀などで実施した省エネ策を解説。電力使用量を可視化して無駄や節電効果を把握する◇設備の故障や更新が省エネのチャンス◇小さな取り組みの積み上げが効果的―といった着眼点を披露した。実践例ではエネルギー効率に無駄があった空気圧縮用コンプレッサーを、設備の統合や自動ローテーション運用で稼働台数を減らしたことや、社員寮の未入居部屋の温水器停止や、事務所渡り廊下の防火扉を閉じて冷気や暖気の流入を遮断する工夫なども写真を交え説明した。

 県内の企業で省資源などの環境活動や情報交換を行う「EA21ネット佐賀」の池上敏昭事務局長(シグマ)は中小企業の環境対策について講演。エアコンや照明の掃除、壁や窓への断熱材の施工、ウオームビズなどによる節電を呼びかけた。また、環境に関する負荷の把握や取り組みの方針・目標を定めるといった「環境経営」を実行することで、経費削減や企業の活性化、社会評価の向上につながるなどのメリットを強調した。

 会場には定員を上回る164人が参加。講演後はそれぞれ専門家と個別に質問のやりとりを行うなど関心の高さをうかがわせた。


九州省エネキャラバンの狙い

中小企業の意識向上と節電啓発 

 

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1月27日に福岡で開かれたキャラバンではパネルディスカッションのほかに企業のパネル展示もあった=福岡市中央区のアクロス福岡

 「九州省エネキャラバン」は九州経済産業局と各自治体などが協力して取り組む「九州省エネルギー推進プログラム」の一環として実施された。国内の消費エネルギーが増加する中、省エネ法による規制の影響が小さい中小企業に対してさらなる省エネ意識を促すことが狙い。昨年3月の東日本大震災より前に企画されていたが、大震災や福島第一原発事故以降の情勢変化で九州でも電力不足の懸念が高まったことから、一般向けも含め節電を強く呼びかける内容になった。

 キャラバンは九州7県を1会場ずつ巡回し、電力需要が高まる夏と冬に分けて開催。昨年7月に開催した大分、鹿児島、熊本、宮崎の4県では各県の地球温暖化対策などが報告された。12月から1月にかけて残り3県で開かれた「冬のキャラバン」は、佐賀と長崎では地元企業の省エネ実践事例紹介を、福岡ではパネルディスカッションが独自に実施された。

 原発がすべて停止した九州では、国や九電が昨年12月26日から今年2月3日にかけて5%以上の節電協力を呼びかける事態となり、九州経産局によると冬のキャラバンに対する問い合わせは夏よりも多かったという。同局エネルギー対策課は「ピークを過ぎても電力状況はひっぱくが予想され、引き続き情報発信に努めたい」と話す。

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