照明を消して 環境と省エネ考える
みんなの環境活動 vol.3
人類全体の課題である地球温暖化問題。その防止に向け、今や一人ひとりの実践が求められている。4年目を迎えた「エコライフ・エコライブさが」では、県内で行われているさまざな環境活動や環境団体などを紹介していく。
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「県下一斉ライトダウン」で消灯、夜の闇に包まれた県庁新行政棟=7月7日午後8時すぎ
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午後8時に一斉消灯
今月7日午後8時、いつもは煌々(こうこう)と明かりがともる県庁の庁舎が夜の闇に包まれた。二酸化炭素(CO2)削減に向けて環境省が提唱するキャンペーンを受けた「県下一斉ライトダウン」の取り組み。推進する立場として県はこの日、午後8時までに退庁するよう職員に呼びかけ、ほとんどの部署で照明を消した。
キャンペーンは、照明を消すことで日常生活の中でいかに照明(エネルギー)を使っているかを一人ひとりに実感してもらい、地球温暖化対策の実践につなげる狙いだった。期間は6月20日から7月7日までで、全国の企業・団体の16万2233施設が参加した。
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ライトダウン前の県庁。ふだんは夜遅くまで多くの部屋に明かりがともる
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県内178施設が参加 市民団体もイベント
県内でも県の呼びかけに応じて各自治体の庁舎や企業の社屋、大型店など178施設がキャンペーンに参加。夏至の6月21日に実施した「ブラックイルミネーション」と7日の「七夕ライトダウン」の2回の一斉実施日を中心に、オフィスの照明や看板などの屋外照明を消した。
夏至には、市民団体などのイベントもあった。鳥栖市のサンメッセ鳥栖周辺では、同市地域振興財団が市民レベルの全国キャンペーン「100万人のキャンドルナイト」に合わせてイベントを実施。地元で活躍するジャズオーケストラの演奏などを行った。環境問題に取り組む市民グループ「TEAMシロクマ」は、佐賀市の願正寺でキャンドルナイトを開催。神埼市出身の画家古賀悦子さんが書いた絵本『おもやい どがしこでん』の朗読などを行い、「地球は人間を含めた生き物全体で共有している」ということを改めて考えた。
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「TEAMしろくま」が開催したキャンドルナイト。「おもやい」をテーマに自然との共生を呼びかけた=6月21日、佐賀市の願正寺
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非日常だけど 居心地悪くない
TEAMシロクマの後藤契子事務局長は「大量消費の時代はいつまでも続かないはず。そのときに備える価値観の転換が必要ではないか」と指摘。「ろうそくの明かりで過ごすのは、電気に慣れた私たちにとって非日常的だが、決して居心地は悪くないと多くの人が体感してくれたと思う」と話す。
7日の「県下一斉ライトダウン」に参加した78施設が、2時間のライトダウンで削減した消費電力は2125.82kWh(参加施設申告値)。これにより822.69・のCO2が削減されたことになるという。全国キャンペーンでみれば、参加16万2233施設での削減消費電力は236万5657kWhになり、約6万5000世帯の1日の排出量にあたる949トン・のCO2排出を抑えた計算だ。
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ふだんから、テーブルにろうそくをともしている県庁最上階のレストラン「志乃」。ライトダウンの日はいつもより早く照明を消した
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スローライフ 自然と調和した生活へ
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大量消費社会からの転換
キャンドルナイトは、自然と調和した、ゆったりした生き方を求めるスローライフ運動の一つとされる。「100万人のキャンドルナイト」の呼びかけ人の一人、辻信一明治学院大学教授は『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社)などスローライフについての本を著し、時間とモノの消費に追われる現代社会と対極的な価値感を提示している。
このスローライフの考え方は環境問題につながる。「より多く、より速く、より快適に」を目指してきた近代以降の資本主義が大量生産・大量消費・大量廃棄の社会構造を生み、資源エネルギー問題や環境汚染を引き起こしているからだ。
2003年版の「環境白書」では、国民の意識変化を背景として「シンプルライフ」「スローフード」という新しいライフスタイルが提案、実践され始めていると紹介。これらは「必ずしも環境への配慮を中心的な目的として行われているものではないが、持続可能な社会の構築に向けて、一人ひとりに求められる発想の転換を表すキーワードが含まれている」と指摘している。
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「100万人のキャンドルナイト」の一環で行われた鳥栖市のイベントでは、サンメッセ鳥栖周辺に1200本のろうそくがともされた=6月21日夜
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