20年後の未来に向けた 環境守る人づくり
みんなの環境活動 vol.2
人類全体の課題である地球温暖化問題。その防止に向け、今や一人ひとりの実践が求められている。4年目を迎えた「エコライフ・エコライブさが」では、県内で行われているさまざな環境活動や環境団体などを紹介していく。
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袋の中には空き缶やタバコの吸殻など、子どもたちが集めたゴミがいっぱい。「ゴミをこんな所に捨てちゃいけませんよねえ」=鹿島市の臥竜ケ岡公園
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ゴミ拾い ウォーキング
「先生、これ燃えるゴミ?」「このコップ、まだ使えるのに。もったいないね、先生」―。
今月19日、鹿島市浜町の臥竜ケ岡公園に子どもたちの元気な声が響いた。近くにある海童保育園(真崎久代園長、園児数80人)が行っている「ゴミ拾いウォーキング」の一コマ。この日は4、5歳児約50人が、駐車場や遊び場で空き缶やタバコの吸殻、紙くずを拾い、保育士が持参したごみ袋に集めた。
4年前にこのウォーキングを始め、毎月1回のペースで実施している同保育園。保育の中心に環境教育と食育を据え、エコクッキングや割箸のリサイクルなど様々な試みに取り組む。
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池坊唐津支部青年部の指導で割りばしを使ったオブジェづくりに挑戦した=昨年11月
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森の音に耳傾け 自然を体感
中でもスウェーデンの環境教育「森のムッレ教室」を取り入れたプログラムはユニークだ。子どもたちが、保育士が扮(ふん)した妖精「ムッレ」と遊びながら生き物同士のつながりや環境の大切さを学ぶもの。一昨年から始め、毎年春と秋に各5回のシリーズで実施している。
この春のシリーズは5月中旬から今月下旬まで行った。子どもたちはまず教室でムッレ誕生のお話を学んだ後、臥竜ケ岡公園の森に移動。木に触れて感触を確かめたり、鳥や虫の声に耳を傾けながら何種類の音が聞こえるか比べるゲームなどをして、体験的に自然について学んだ。
昨年本場スウェーデンのムッレボーイ保育園を視察してきた保育士の蓮池可奈子さんは、ムッレの子どもたちへの影響について「虫や草花に積極的に興味を示し、自然の中でよく遊ぶようになった」と指摘。内面の変化についても「外に出て発散するからか、情緒が安定して集中力も高まった」と話す。
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ムッレ教室では、鳥や虫の声に耳を傾け、音がいくつ聞こえるか当てるゲームなどで自然を体感する=鹿島市の臥竜ケ岡公園
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地産地消の給食 自然の恵みに感謝
10年ほど前から力を入れている食育も、環境問題とつながる。もともと「子どもたちの心や体に良いもの」を食べさせたいという思いから、栄養士の片渕知津さんの指導のもと国産・地元産の旬の食材による給食づくりを推進。園内の菜園で子どもたち自身が有機野菜を育てる体験も含めて、自然の恵みに感謝する気持ちを培ってきた。
4年前からは日本古来の食文化である「玄米菜食」を取り入れ、野菜のすべてを使い切る調理法で生ゴミを極力出さず、環境にも優しい給食を毎日提供している。
保護者にも環境に配慮した生活のヒントを紹介するエコメールを送り、環境意識の向上を促す同保育園。「20年後の世界は、水不足や食糧危機などさまざまな問題に直面しているかもしれない。そこで生きる力を養うと同時に、低炭素社会を創り出す人づくりを進めたい」と話す。
環境教育 意識向上はかる推進法
環境問題の改善に向けては、一人ひとりの環境保全に対する意識や意欲が重要になる。国は2003年、「環境教育推進法」を策定。行政に環境保全についての国民の理解と行動を向上させる施策を求めると同時に、国民も自発的に環境保全に取り組むことを定めた。
県も環境教育基本方針を策定。学校や地域社会で活動する指導者の育成や教材・学習プログラムの整備などを施策の柱に掲げている。
これに基づく具体的な施策では、環境問題に詳しい人を環境サポーターとして登録、学校や地域の環境学習に講師として派遣している。また幼児期からの環境教育プログラムや小学5年生を対象にした環境副読本を作成。毎年10の幼稚園・保育園をモデル園に認定して、同プログラムを教材にした環境学習に取り組むなどしている。
県の施策以外にも、佐賀市が佐賀大学と連携して市民に環境学習の場を提供する「佐賀環境フォーラム」を開催。地域での環境についての勉強会などに講師を派遣する「環境おたすけマン」事業などを行っている。
佐賀市と佐賀大学が連携して開いている「佐賀環境フォーラム」。市民に環境学習の場を提供している
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