実地編第10回
人類全体の課題である地球温暖化問題。その防止に向け、今や一人ひとりの実践が求められている。3年目を迎えた「エコライフ・エコライブさが」では、県内で開かれているさまざまな講座や教室の様子を紹介、「エコな暮らし」のヒントを提供する。
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北御門さん宅の屋根に設置させれた太陽電池パネル。昼間発電してあまった電気は電力会社に売る
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太陽光発電
CO2の発生量を知る
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1月に佐賀市で開かれたソーラー・マイレージの勉強会。家庭のエネルギー源使用によるCO2排出量の算出方法を学んだ
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今年1月29、30の両日、家庭のエネルギー使用で発生する二酸化炭素(CO2)について学ぶ「ソーラー・マイレージ」の勉強会が佐賀市とみやき町で開かれた。NPO法人「太陽光発電所ネットワーク佐賀地域交流会」が開催。約10人が電気、ガスなどの使用量をCO2発生量に換算する方法を学んだ。
みやき町に住む同交流会会員で太陽光発電を設置している北御門隆裕さんは、この勉強会に自宅の電気使用量のデータを提供。太陽光発電によるCO2削減の例を次のように示した。「例えば昨年4月に太陽光発電で発電し、電力会社に売った電気は300kwh。これをCO2発生量に換算すると167㎏削減したことになります」
太陽光発電は、太陽電池を使って太陽のエネルギーを電気に変換する発電システムで、CO2を発生しない。蓄電はできないが、昼間余分に発電した電気は電力会社に売り、発電量が不足する夜間などには電力を買う仕組みなので、太陽光で発電した分はCO2発生を抑えたことになる。
割高な設置費が課題
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太陽光発電所ネットワーク佐賀地域交流会は、イベント会場などに展示コーナーを設け、自然エネルギーの普及をはかる
=昨年7月、「三瀬プラネットジャム」会場
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北御門さんは6年前に太陽光発電を自宅に設置。以来、昨年末までの発電量は3万2912kwに達した。これを換算すると18.2㌧のCO2発生を抑えたことになる。
地球温暖化が問題になる中で、行政もこの太陽光発電の普及に力を入れる。県は2006年度から住宅用設備の新設に補助する「太陽光発電トップランナー推進事業」を実施。国も新たなシステム設置に対する補助事業を行う。
こうした助成もあり、県内の普及率は3.25%(2007度末現在)で全国トップだが、普及には課題もある。システムの設置費が割高なことだ。北御門さんの場合、設置にかかった費用は、国の補助金を差し引いても約330万円。設置前に比べて年間光熱費は約20万円減らすことができたが、元をとるには16年以上かかる計算になる。
子どもたち省エネ率先
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発電量は家の中のメーターで確認。北御門さん方ではカレンダーに記録している
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それでも北御門さんは「設置して良かった」と思う。きっかけは「高齢の両親の安全を考えたオール電化」だったが、設置によって家族の環境・省エネ意識が高まったからだ。「今は子どもたちの方が率先して不用な電気を消すほど。殊更に省エネを口に出さなくても、発電量が目に見えるから自然に意識するようだ」
現在、国の補助事業の申請窓口である同地域交流会をボランティアで手伝う北御門さん。「昨年の原油高騰もあってか太陽光発電への関心は高い。普及によって設置コストが下がり、さらに普及が進む好循環につながれば」と期待する。
家庭のエネルギー源のCO2排出量
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家庭のエネルギー源である電気、ガス、灯油の使用でどれくらいのCO2を排出しているのか。その算出は、環境省や電力会社などが設定している「排出係数」に使用量を乗じて行う。
例えば電気の場合、環境省が設定している排出係数は0.555㎏/kwh(電力会社が設定している係数は会社によって異なる)。1kwhの使用で0.555㎏のCO2が発生する計算。これに基づくと、1カ月の電気使用量が400kwhであれば、これに0.555を掛けた222㎏がCO2排出量になる。
同様に都市ガスの排出係数は2.080㎏/㎥、LPガスは3.000㎏/㎥、灯油は2.489㎏/ℓと設定されており、それぞれ使用量と掛け合わせるとCO2排出量が算出される。
ソーラー・マイレージでは、こうして算出したCO2排出量を予め設定された基準値と比較、下回った分を「削減」とカウントして省エネや温暖化防止に向けた意識を喚起する。CO2を発生しない太陽光発電を設置している場合は、発電量に排出係数を掛けた値を「削減」としてカウントする。
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