実地編第8回
人類全体の課題である地球温暖化問題。その防止に向け、今や一人ひとりの実践が求められている。3年目を迎えた「エコライフ・エコライブさが」では、県内で開かれているさまざまな講座や教室の様子を紹介、「エコな暮らし」のヒントを提供する。
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下田代さんが開いた段ボールコンポスト勉強会。10数人が作り方を学んだ=武雄市北方町
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ダンボールコンポスト
その日にすぐ処理
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コンポストに使う落ち葉。裏の白い線が、枯草菌が着いている目印になる
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「その日出た生ごみがすぐに処理できるし、お金もかからない。とっつきやすいのが、いいところです」―。今月初め、武雄市北方町であった段ボールコンポストの勉強会。講師役の下田代満さんが、このコンポストの利点をそう説明した。
勉強会の開催は、同町で飲食店を営む下田代さんが、佐賀新聞SNSコミュニティサイト「ひびの」で作り方を紹介、会員の間で関心が高まったのがきっかけ。会員のほか、新聞紙上で開催を知った人など十数人が参加した。
かつては飼料などに利用されていた生ごみ。現在は、ほとんどが可燃ごみの一部として焼却処理されている。ただ環境や資源保護の考え方が広がる中で、リサイクルへの取り組みも徐々に浸透。2001年施行の食品リサイクル法では、一定規模以上の食品工場やレストランには生ごみリサイクルが義務付けられた。
落ち葉と米ぬかだけ
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落ち葉(腐葉土)と米ぬかを混ぜて段ボール箱に入れて1、2日おく
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こうした中でコンポスト容器を使う家庭での生ごみ堆肥化も少しずつ進んできた。ごみ処理費用の軽減につながることもあり、行政も後押し。県内でも今年9月現在、17市町と1つの一部事務組合がコンポストの購入補助などを行っている。
下田代さんは水環境を守る「森と海を結ぶ会」の活動の中で堆肥化を知り、5年ほど前から段ボールを容器にするコンポストに取り組み始めた。一般的には、市販の土壌改良剤「ピートモス」や「もみ殻くん炭」を使う方法が知られる中で、米ぬかと腐葉土を使う方法を独自に研究した。
その方法は、公園などで集めた濡れ落ち葉(腐葉土)5㎏に米ぬか2㎏を混ぜて段ボール箱に入れておき、一、二日おいて温度が上がれば(冬場で50℃、夏場で60℃くらい)生ごみを入れるという簡単なもの。後は雨に濡れず、風通しがよい所に置いて生ごみを入れていくと、2カ月ほどで堆肥ができる。
毎日の攪拌が大切
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温度が50~60℃に上がったら生ごみを投入、よくかき混ぜる
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勉強会では下田代さんがこのコンポストの仕組みを「落ち葉に付いた好気性(酸素を好む)の枯草菌が生ごみを分解するので、毎日かき混ぜて空気を入れることが大切」と説明。「段ボールは通気性があり、水を排出するのでコンポストには最適。私はこれを始めてから生ごみは回収に出していません」と話した。
下田代さんは、段ボールコンポストによる生ごみ堆肥化を進め、いつかその堆肥を学校の授業などで野菜栽培に使えないかと考える。「その野菜栽培を通じて、子どもたちに自然の循環や食糧、命の問題を考えてもらえれば」。下田代さんの今の夢だ。
生ごみの排出量
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環境省の資料によると、生ごみなどの食品廃棄物は、2003年度で約1890万㌧になっている。このうち約1050万㌧(55.6%)が一般家庭の生ごみ(厨芥類)で、約500万㌧(26.4%)が食品卸売・小売業の売れ残りや廃棄食品、外食産業の食べ残しなど。残りの約340万㌧(18%)は食品製造業の動植物性残さだった。
家庭から出る粗大ごみを除いたごみに占める生ごみの比率は31.2%。家庭ごみの排出量は横ばいで推移している中で、生ごみの比率は1999年度に比べて7.1%減っており、年々減少傾向にある。その背景には、家庭ごみ処理の有料化やコンポストの普及、食の外部化(外食の広がり)などがあるとみられている。
一方、京都市が2002年度に実施した「家庭ごみ組成調査」によると、生ごみの組成は「調理くず」が56%で最多、次いで「食べ残し」が約39%だった。近年の傾向として、調理くずが減る反面、賞味期限切れの「手付かず厨芥」が増えているという。
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