現在位置:

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

オスプレイ計画を一定評価 県、論点整理素案を公表

「漁協理解なければ困難」

2017年05月31日 12時07分

佐賀空港滑走路上空を試験飛行する米軍オスプレイ=2016年11月8日
佐賀空港滑走路上空を試験飛行する米軍オスプレイ=2016年11月8日
佐賀空港の滑走路。隣接する右上の民有地がオスプレイ配備に伴う整備候補地に挙がっている
佐賀空港の滑走路。隣接する右上の民有地がオスプレイ配備に伴う整備候補地に挙がっている

 自衛隊新型輸送機オスプレイの佐賀空港配備計画に関し佐賀県は30日、県の考え方をまとめた論点整理の素案を公表した。国防に協力する基本的立場を示し、米軍利用や安全性などの防衛省の説明について「不合理な点はないことを確認した」と明記した。20項目の論点のうち16項目で一定の評価をした。ただ、計画実現には駐屯地予定地の地権者である県有明海漁協の理解が得られなければ困難と強調している。

 県は配備計画の要請内容を確認するため、防衛省の説明で県議会、地権者らから出た疑問などについて、九州防衛局に5回質問、回答を得た。その結果、「計画の全体像・将来像はほぼ明確になった」として現時点での考え方を示した。

 素案では、「国防政策には協力する」と明示する一方、佐賀空港建設時に自衛隊との共用を否定する公害防止協定を県有明海漁協と結んでいる経緯から「責任ある地方自治体として、しっかりと議論、検討した上で回答する」と説明した。

 漁業者や住民から懸念が強く示されていた米軍利用、機体の安全性、排水によるノリ養殖への影響など16項目は、「懸念されるような状況にはならない」「適切な対策を講じる考えを確認した」などとし、「不合理な点がないことなどが確認できた」とまとめた。

 低周波音の生活への影響、騒音によるコノシロ漁、畜産への影響の3項目は「科学的な知見などがなく評価できない」とし、配備により佐賀空港が攻撃の標的になることには「評価する立場にない」と整理した。

 計画の実現性は、地権者が漁業者であるため「漁協の理解が得られなければ困難」と、国に努力を求めた。諫早湾干拓事業の開門問題など国の公共事業に対し、漁業者が強い不信感を抱いており、有明海全体の視点に立った補償の確約や新たな水産振興策の必要性を訴えた。

 今後、素案を踏まえた地元の議論や国の対応を見極め、山口祥義知事が諾否を判断する。漁協の理解に関し落合裕二政策部長は、一定の組織決定が必要との認識を示した上で「漁業者は特別な地位にあり、ほかの理解があっても、漁業者の理解がなければ(計画は)進まない」と指摘した。

【関連記事】
《解説》県公表のオスプレイの論点整理素案
オスプレイ 県の評価読み解き
漁業者、懸念や反対 オスプレイ論点整理
県議会、特別委で議論本格化へ オスプレイ論点整理
オスプレイ論点整理素案要旨

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

記事アクセスランキング