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主婦の出番

2017年09月14日 10時03分

 〈ささやかな主婦のよろこび日々磨く床のかがやきわれのみが知る〉。一昨年7月、佐賀新聞読者文芸欄に載った今泉洋子さん(佐賀市)の短歌である。欠かせない存在ながら、正当に評価されにくいといわれる専業主婦の仕事◆ピカピカの床の輝きも、もしかしたら誰からも褒められなかったかもしれない。でも、喜びを見いだし手を抜かずにきちんとこなす。それが主婦のプライドである。この歌の本質はそんなところにあると思える◆主婦の仕事は多岐にわたり、培った豊かな経験は高いスキル(技術)へとつながる。それを生かしてもらおうという動きが出てきた。日本マクドナルドが、アルバイトでの専業主婦の採用を強化するという。人手不足が深刻化し、少子化などで集まる学生が少ないことも影響している◆同社は数万人の主婦の雇用を目指すが、コンビニ業界も積極的で争奪戦の様相に。だが、先を見たい。短時間勤務から始めるにしても、次に続く道の選択肢が用意されているのなら、自分らしく働けるはずである。勤務時間を長くできたり、正社員への道も当然あっていい◆子育てや介護を終えた人たちが、次のステージで活躍し評価される。アクセルとブレーキを踏み替えるように、自由にスタイルを選べる―。その多様性こそが、これからの社会の目指すところだ。(章)

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