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大統領の陰謀

2017年05月19日 05時00分

 ウォーターゲート事件を描いた映画「大統領の陰謀」。物語は最大のクライマックスであるはずの大統領辞任に至らぬまま終わる。エンディングはニクソン大統領再選の祝砲がとどろくニュース映像に、ワシントン・ポスト紙の若手記者2人が叩くタイプライターの音が重なるだけだった◆ニクソンは再選を果たすものの、2人の記事に追い詰められて、その座を去る。自らに手を伸ばした特別検察官は解任したが、ホワイトハウスの会話を収めた「録音テープ」が命取りになった◆ウォーターゲート事件から45年、トランプ大統領をめぐる「ロシア・ゲート」が騒がしい。まるで、デジャビュ(既視感)のようだ。大統領選に絡んで、トランプ陣営とロシアの関係に疑惑が向けられている◆トランプ氏は連邦捜査局(FBI)トップのコミー長官を解任。ツイッターで録音テープの存在をほのめかし、暴露を阻止しようとした。これに対してコミー氏周辺は、捜査から手を引くよう「きっぱりと終わりに」と大統領が迫る、生々しいやりとりを明かした◆ウォーターゲート事件ではワシントン・ポスト紙を支えた内部告発者は長らく謎だったが、30年以上たってFBI副長官だったマーク・フェルト氏が名乗り出ている。気味が悪いほど似通うふたつの事件。果たして、今回のエンディングは。(史)

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