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佐賀北7年ぶり甲子園

優勝を決め、マウンドに集まって喜びを爆発させる佐賀北ナイン=佐賀郡久保田町のみどりの森県営球場

  第89回全国高校野球選手権佐賀大会は24日、佐賀郡久保田町のみどりの森県営球場で決勝があり、第3シードの佐賀北が11―0で鹿島を破り、7年ぶり2回目の甲子園出場を決めた。

 佐賀北は3回に3点を先制。4回に1点、5回には4点を追加し、優位に試合を進めた。8回にも3点を挙げ、投手陣も継投で鹿島打線を完封した。全国大会は8月8日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕、組み合わせ抽選会は5日に開かれる。

決勝戦詳細記事はこちら

 



優勝校の学校沿革―佐賀北

 1963年、佐賀高の3校分離により開校。特色ある学校づくりを目指し88年には音楽、美術、書道の3科からなる普通科芸術コースを設置した。96年には幅広い科目を選択履修できる「単位制」を導入した。スポーツも盛んで、佐賀総体には陸上部や男女バスケットボール部などが出場する。OBにはプロ野球・ダイエーで活躍した岸川勝也さんや女優の中越典子さん、サッカーJ1・アルビレックス新潟の中野洋司選手らがいる。全日制の生徒数は953人(男子435、女子518人)。通信制もある。佐賀市天祐2丁目。

 佐賀北優勝への道

2回戦 8-1  厳木
(7回コールド)
3回戦 7-2  鳥栖工
準々決勝 5-3  佐賀西
準決勝 8-3  佐賀商
決勝 11-0 鹿島

佐賀北 甲子園切符

写真
勢いづく打線に生徒らの応援もヒートアップした佐賀北の応援席=みどりの森県営球場

900人大応援団 歓喜

 9回二死。久保貴大投手が最後の打者を打ち取った瞬間、三塁側スタンドはこの日一番の歓喜に包まれた。「やったー」「ありがとう」。栄冠をつかんだナインへの歓声がグラウンドにこだました。真夏の日差しが降り注ぐ中、声をからした佐賀北応援団は互いに抱き合い、ガッツボーズ。7年ぶりの喜びを分かち合った。

 スタンドには生徒と保護者ら合わせて約900人の大応援団が駆けつけた。選手へのメッセージを添えた手作りメガホンも登場。応援を盛り上げた。

 初回、鹿島の先頭打者が出塁し、いきなりスタンドが静まりかえった。だが、市丸大介選手のけん制球でピンチをしのぐと、再び大声援が息を吹き返す。市丸選手の父、均さん(53)は「普段通り。これで乗っていける」。3回、3連打で一挙3点を奪うと声援も一気にヒートアップ。スタンドのボルテージは早くも最高潮に達した。

 その後も攻撃の手を緩めず8―0で迎えた7回。押せ押せムードながら「最後まで何が起こるか分からない」。全員で校歌を歌い気を引き締めると、部員が独特の応援ダンスを披露。スタンドも総立ちになり応援の勢いも増した。

 8回にも追加点を挙げ、終始、佐賀北リズムで勝利。元校長で野球部長も務めた山田一彦さん(61)は「自分の教員時代からの夢がようやくなかった」とナインの奮闘に言葉を詰まらせた。

 この日は間近に迫った佐賀総体に出場する生徒らの姿も。陸上部3年の山木彩香さんは「すごく感動をもらった。今度は自分が与える側だから頑張らないと」と目を潤ませながら話した。

 今春、同校を卒業した野球部OBの近藤龍一郎さん(19)は「昨年の初戦敗退をバネに、後輩たちはたくましく成長した。甲子園でも堂々とプレーしてほしい」とエールを送った。


「夢をありがとう」鹿島応援団

 47年ぶりの甲子園出場を信じ、ナインに声援を送り続けた鹿島応援団の願いは届かなかった。ゲームセットの瞬間、静まりかえった一塁側スタンド。しかし直後には「よくやった」「ありがとう」。大会を通し、最後まで粘る〝鹿城魂〟を見せた選手たちに惜しみない拍手が送られた。

 前日に続き夏休みの補習を返上、全校応援で約600人の生徒や保護者、OBらがスタンドを埋めた。佐賀総体の弓道に出場する3年生の林田達郎君は「自分たちに続いて全国を決めてほしい」と期待を込めた。

 試合開始後は打者一人一人のテーマ曲に合わせ、息の合った声援を送った。三回、先制を許すと「まだこれからだ」の声。前日、鹿島に敗れた鹿島実の福江圭祐三塁手は「いつもの後半の粘りを見せてほしい」。

 その期待にこたえ六回、連打でチャンスをつくるとスタンドのボルテージも一気に上がった。しかし、後続が倒れ歓声はため息に。そして無念の試合終了。

 スタンドで声援を送った47年前の甲子園ベスト4のエース宮崎昭二さん(64)は「ここまで本当によくやった。いい夢を見させてもらった」と選手の奮闘をねぎらった。