消費を喚起しようと、プレミアムフライデーの売り出しイベントに参加したモラージュ佐賀の洋服店スタッフ=佐賀市の同店

■大型店は恩恵、飲食店は客足伸びず

 月末金曜日の仕事を早く切り上げる「プレミアムフライデー(プレ金)」が2月にスタートして2カ月がたった。佐賀県内の大型店は値下げセールで売り上げを伸ばす一方、飲食店への波及効果はいまひとつ。早帰りの会社員が街に繰り出す姿はほとんど見られず、消費喚起を狙った取り組みは手探りが続いている。

 「毎月末の恒例行事として定着できれば」と語るのは、衣料や雑貨など約120のテナントがそろうモラージュ佐賀(佐賀市)の鍋島貴仁総支配人。当日限定で衣料品や雑貨などが最大半額になるセールを半数の店舗で展開、平常時よりも来店客は10%、売り上げは25%ほど増えたという。

 3月末は春休みで来店客が増える時期だが「これほど数字が伸びるとは」と鍋島総支配人。子ども服や家電製品などの安売りセールを開いたイオン佐賀大和店(同市)も、他の金曜日に比べて売り上げが1割ほど高く推移しているという。

 とはいえ、買い物客は主婦層やもともと休みだった子ども連れが中心。ある大型店は「サラリーマン世代が増えた実感はない」。プレ金に便乗してサービスを充実させた飲食店からも、疑問の声が漏れる。

 九州自動車道上りの金立サービスエリアのレストラン(佐賀市)。集客アップを狙って県産材料を使ったパスタセット(1480円)を100円引きにし、飲料も1杯無料にしたが、売り上げは普段と変わらず、「プレ金さえ知らない客も多い」。1杯目の飲料を100円にした同市内の全国チェーンの居酒屋も「歓送迎会需要で前月よりも伸びた程度」と話す。

 プレ金には導入時から懐疑的な見方も多く、県内では同店を含め、夕方のオープンを早めたりしている飲食店は少ないのが現状だ。

 4月のプレ金は28日。ゴールデンウイークに重なるため観光業界などからは期待の声も上がるが、様子見の企業が多く、佐賀市の大手建設会社は「月末は精算業務などで忙しい。退社を早められる企業はあるのだろうか」と漏らした。

このエントリーをはてなブックマークに追加