九州電力玄海原発の再稼働に関し、国の関係機関と九電の担当者から説明を受けた佐賀県の広く意見を聴く委員会=佐賀市の佐嘉神社記念館

 九州電力玄海原発3、4号機の再稼働に関し、佐賀県の広く意見を聴く委員会と県議会原子力安全対策等特別委員会は8日、国の関係機関と九電から、エネルギー政策や適合性審査の概要などを聴取した。委員からは再稼働や規制の在り方などに疑問の声が相次ぎ、分かりやすい説明を求める意見も上がった。

 広く意見を聴く委員会(30人)には農漁業や医療、経済、労働など各団体の代表19人が出席した。資源エネルギー庁が国策として原発再稼働を進める姿勢を強調したことに対し、青年団代表の委員は「政権が代わってもぶれることはないのか」とただした。エネ庁の担当者は「原子力政策は政党間で違いがあり、政権が代わった場合を申し上げるのは難しい」と述べた。

 新規制基準への適合性審査では、労働団体の委員が重大事故時に対応する人員に触れ「労働時間や健康管理なども対象になっているのか」と質問した。原子力規制庁の担当者は「労働時間などは審査していない。事業者の責任としてやってもらう」と答えた。

 今後の進行について労働団体の委員が、原発に慎重な識者の意見も聴くよう提案した。委員会会長の副島良彦副知事は「誰の意見を聴くのか指定してもらえば県職員が聞き取り、ウェブサイトで公開する」と、委員会の場での聴取には否定的な考えを示した。委員は「原発を推進する立場からの説明だけでは、委員会としての議論のバランスが取れていない。これでは県が国寄りと思われても仕方がない」と批判した。

 一方、県議会の特別委(11人)は、規制庁とエネ庁の担当者を参考人招致した。安全性の担保に関し「新規制基準に適合すれば、福島第1原発事故のような事態に至らないと言えるのか」との質問に対して、規制庁の担当者は「これで絶対安心と言い始めると安全への追求がおろそかになる。絶え間なく追求する」と述べるにとどめた。

 高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地として適性のある「科学的有望地」の提示が遅れていることに関しては、「できる限り早く提示したい」と説明した。9日は原子力防災担当の内閣府、九電の担当者への質疑を行う。

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