「Meltdown」(2013年、紙にペン、インク122×122センチ、チェイゼン美術館蔵(C)IKEDA Manabu

■原発、環境への不安を想像

 池田学さんは2011年から文化庁の芸術家海外研修制度を利用してカナダ・バンクーバーに拠点を移した。その時、描いた大作が「Meltdown」だ。原発のメルトダウン(炉心溶融)や放射能汚染、世界規模で広がる環境破壊への不安をイメージしている。

 大きな氷塊に原発や工場がフジツボのようにぎっしりと立ち並ぶ。氷塊は、斜面から滑り落ちそうな状態でそびえている。池田さんがカナディアンロッキーを訪れた際、「岩の塊が、ビルのような四角い建物に見えた」という。さらに氷河が溶けて湖に流れ込む光景が、原発のメルトダウンに重なり着想につながった。

 池田さんは隅の方から細部を描き始め、描いていくうちに徐々にイメージを膨らませ画面を構成する。この作品に関しては、早い段間で最終イメージが明確に浮かび、下書きをした上で制作している。そのため4カ月半という異例の速さで絵が完成している。

 絵は地元の美術館で公開され、地元新聞が大きく取り上げた。

 ■池田学展は県立美術館で3月20日まで(月曜休館)。一般1200円、高校生以下は無料。

★池田学展特設サイトはこちら

このエントリーをはてなブックマークに追加