政府の国家戦略特区を活用した獣医学部新設計画を巡り、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が新設を予定する愛媛県今治市が、「2018年4月開学」の方針が公表される約3カ月前の昨年8月、この時期を記したスケジュール表を作り、内閣府に送っていたことが8日、分かった。開学時期の認識を共有していたとみられる。文書を入手した自由党の森裕子参院議員が明らかにした。

 内閣府は昨年11月に獣医学部新設のパブリックコメント(意見公募)を実施し、初めて開学予定時期を公表したと説明。「事前に今治市や加計学園に伝えていない」としていたが、今回の文書によって内閣府が今治市と開学時期を調整していた可能性が浮上し、学園前提に計画が進められたとの疑惑が強まった。

 今治市は8日、取材に「スケジュールは市が想定する案として作成し、内閣府の担当者に送付した」と回答。広島県の担当者も「今治市と共同で作成し、内閣府に送った」と説明している。

 文書は昨年8月3日に内閣府職員が特区に指定された広島県と今治市の担当者に送ったメールの写しと、両自治体が作った翌4日付のスケジュール表で、今治市への情報公開請求で開示された。

 内閣府職員はメールで「スケジュールの共有を図り、進捗(しんちょく)を確認できる体制をつくる」と要請。両自治体が作った表には「獣医学部の新設 ※H30・4月開学の場合」とあり、今年3月の予定として「大学設置認可申請(H30・4月開学予定)」と記載されていた。この時期以外は具体的に示していない。

 内閣府の藤原豊審議官は8日の参院内閣委員会で「昨年8月の時点で今治市が具体的に18年4月開学の意向を有していたことは承知していない」と答弁した。

 開学時期に関しては、学園側にも昨年9月ごろまでに伝わったとみられることが既に判明。今治市と同様に獣医学部新設を提案していた京都府は、取材に「内閣府と事前にやりとりしたことはない」と答えた。

 森氏は「もともとスケジュールを共有しており、加計学園ありきだった」と批判している。【共同】

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