総務省は、自治体の無駄遣いや不正支出を減らすため、外部有識者らによる監査制度を強化するとともに、自治体内部のチェック態勢整備を促す。具体策を盛り込んだ地方自治法改正案を開会中の通常国会へ提出。2018年度からの段階的な施行を目指す。

 首相の諮問機関である地方制度調査会(地制調)が昨年3月の答申で、人口減少が進む中、自治体の行政サービスを維持するには、これらの施策が必要と指摘した。

 監査制度では、公認会計士や有識者らが務める監査委員の権限を強化する。定期監査で不適切な会計処理を見つけ、改善が必要と判断した場合は首長側に勧告できる仕組みを導入。現在は「意見」の表明しかできず効力が不十分とされていた。

 情報通信技術(ICT)や建築などの専門知識が必要なケースでは、監査委員を補助する専門委員を民間などから任命できるようにする。

 監査委員のうち少なくとも1人を地方議会の議員から選ぶ仕組みは、自治体の判断で廃止も可能とする。委員は都道府県と人口25万人以上の市区が4人、それ以外の市町村が2人。会計に関する知識の乏しい議員が務めている例があるとの批判に配慮した。

 自治体内部のチェック強化は、主に都道府県と政令指定都市が対象。公金支出に関わる分野を中心に、ミスや不正が起こりやすい業務では、別の職員による確認などの態勢づくりを義務付ける。

 このほか、公金支出の違法性を問う住民訴訟では、首長らの過失が軽い場合の賠償額に上限を設定できるようにする。議会が首長側への請求権放棄を議決する場合は、監査委員の意見を聞く規定も設ける。【共同】

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