夏の甲子園出場を決め、マウンドに集まって喜ぶ唐津商の選手たち=みどりの森県営球場

 夏の甲子園を懸けた第98回全国高校野球選手権佐賀大会(7月9~25日)は、ノーシードから勝ち上がった唐津商が5年ぶり5度目の優勝を飾り、幕を閉じた。14日間の熱戦を振り返る。

 唐津商は2回戦から決勝まで全4試合を戦い、すべての試合で先制。盗塁、エンドランを絡めた積極的な打撃で、相手より先に主導権を握った。主戦の右腕谷口優成は、初戦の2回戦・杵島商戦で完封して勢いに乗ると、続く3回戦でも持ち味の制球力を存分に生かして第4シードの神埼清明を撃破。決勝では猛打の佐賀商に対し序盤の三回を無失点に抑えると、打線の大量援護を受けて快投した。

 準優勝した佐賀商は、第1シードから順当に決勝まで勝ち上がった。初戦の鳥栖商戦で満塁本塁打を放った4番野中翔太を中心とした猛打は威力十分で、佐賀北との準々決勝では同点に追いつかれながらもそこから突き放す粘り強さを見せた。しかし、決勝では序盤の大量失点が響いて敗戦。最後は“エース不在”の懸念が現実になった。

 4強入りした伊万里は、主戦川原啓吾の好投が光った。最速143キロの直球と準々決勝まで四死球0の制球力は見事だった。

 今大会はシードの4校すべてが初戦を突破。波乱は少なかったが、延長戦は7試合あり、互いに最後まで譲らない球児たちの熱戦は見応えがあった。

 第2シードで大会2連覇を狙った龍谷は、野球部室棟から出火し複数の部員が喫煙していた問題で準決勝を辞退した。大会期間中の前代未聞の不祥事は、多くの高校野球ファンを裏切り、大会の盛り上がりにも水を差した。選手たちには責任と自覚、指導者には教育の徹底と再発防止への真摯(しんし)な取り組みが求められる。

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