臨時議会が始まる前に、原発再稼働反対の気勢を上げる市民団体の代表者ら=11日午前、佐賀県議会前

 「拙速な判断はやめて」-。玄海原発3、4号機の再稼働に関する臨時県議会が開会した11日、再稼働に反対する県内各地の市民、市民団体が県議会前や県庁で声を上げた。「知事は同意しないで」「住民の不安に耳を傾けて」と訴えた。

 開会前、降りしきる雨の中、市民約60人が議会棟前に集まった。「さようなら原発」の横断幕を張り、「福島の事故がなかったかのようになっている」「この国は誰が責任を取るのか。地方自治体が意見を持たなければ」と憤った。

 議場では山口祥義知事が招集理由を読み上げ、開会から10分余りで1日目が終了。次々と議場を後にする議員に対し、傍聴していた反原発団体の関係者は「県民のほとんどは再稼働に反対だ」「事故が起きたら誰も責任は取れない」などと投げ掛けた。

 原発に近い唐津市で生まれ育った宮後登さん(63)=武雄市=は「知事は説明会を開いた、市町の意見を聞いたというが、場を設けただけ。福島の事故は、人間は原発をコントロールできないことを示した。不安は拭えないのに」と視線を落とした。3歳の長女を連れ、初めて傍聴した佐賀市の主婦(34)は「子どもが健康で、将来幸せに暮らせることを願い子育てをしている。(3日間の会期中)毎日来て、やりとりを聞きたい。再稼働はやめてほしい」と話した。

 議会開会前、グリーンコープ生協さがは知事宛てに「農業や漁業が盛んな佐賀でひとたび事故が起きれば、放射能に汚染されて二度と戻れなくなる」と再稼働に同意しないよう求める要望書を提出した。

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