南内郭の集会の館

発掘当時の柱穴

 猛暑の毎日、吉野ケ里も当然暑く、来園されたお客様も汗を拭き拭き歩かれています。しかし、そんな中「あれ、ここは意外と涼しいね」と言われる場所があります。それは、南内郭にある「集会の館」です。

 この復元建物には、壁がありません。柱と屋根だけでできています。竪穴住居の多い南内郭にはちょっと不思議な存在です。ですが、極端に目立つデザインをしている訳ではないので、あまり注目される事はありません。

 しかし、いざ夏場になると大活躍。発掘当時、この場所からは柱跡がいくつも発見されていました。しかし、よく見る高床倉庫の柱穴とは、何か並びが違うような気がしました。そして、復元。驚きました。それはデザインだけではありません。実は、ここは涼しいのです。日影に加えて風の効果があるようです。周辺から風を集めるかのように、風が館の中を吹き抜けて行くのです。風の道というのがあるのでしょうか。

 弥生の人たちはその事を知っていて、この場所に集会の館を造ったのでしょうか。私は、吉野ケ里の地形を理解し、うまく利用した弥生人がいた気がします。(吉野ケ里ガイド・福田幸夫)

このエントリーをはてなブックマークに追加