絵本「えんとつ町のプペル」の制作秘話や資金調達の方法を話す西野亮廣さん=嬉野市和多屋別荘のザ・コットンクラブ

 19歳で芸能界に入り、25歳で願ったりかなったりの状況になれた。でもスターにはなれていない。ここで突き抜けなければと思い、テレビを辞めた。

 タモリさんと飲んで、「絵本はあまり面白くないのが多い。大人は子どもをなめている」という話になった。対象年齢をなぜ決めるのか。そこで、本当に面白いと思える絵本を手加減なしで作ろうと決めた。

 でも2冊目まで3万部しか売れず、3冊目で売り方を考えた。人はお土産にはお金を使う。じゃあお土産にしてしまおうと、原画展を自由に開催できるようにして、代わりに会場に絵本を置かせてもらった。するとお土産として売れた。

 「プペル」を描いている時は、空や建物など、それぞれの絵のプロが分業で絵本を作れないか考えた。だれもそうしないのは、絵本は売り上げが小さいから。お金さえ調達できれば、誰も見たことのない絵本が作れる。そこで、一般の方からの支援で資金調達するクラウドファンディング(CF)で、5600万円を集めた。でも、大事なのはCFで1万人が支援してくれたこと。支援者たちは「作り手」にほかならず、ゴールまで見届けてくれる。結果として、発売1カ月前の段階で1万部の予約が入った。

 コンテンツの広め方は今後、作り手を増やすことが肝だと思う。もはや純粋なお客さんはおらず、国民全員が情報発信者の時代。そのことを意識すべきだ。

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