フリーゲージトレインの不具合対策など今後の進展について話す潮崎俊也審議官(左)=県議会

 新幹線長崎ルートに導入予定のフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)で部品の不具合による開発遅れが発生している問題に関して、国交省の潮崎俊也大臣官房技術審議官は16日、「現在の不具合対策が最善のものであり、このほかの対策を考えるのは困難」と述べ、現在の改良車両をベースに実用化にこぎつけたいとの考えを示した。

 同日の県議会佐賀空港・新幹線問題等特別委員会に参考人として出席し、議員の質問に答弁した。

 潮崎審議官は、車軸に摩耗が確認された改良台車の屋内回転試験について「通常の新幹線の台車試験では乗車率150%に相当する荷重をかけて実施するが、今回は通常試験の1・3倍にした」と過大な負荷で実施したことを強調。その上で「回転台での試験で営業線路での走行試験とイコールで模擬するのが難しい。実際の線路で確認してみて次に進むべきではないかと考えた」と今回の検証走行試験の意義を説明した。

 室内試験で、280キロで横揺れが顕著になった高速走行安定性の問題では、「走行距離が伸びると(車軸の)隙間を介在する部品のガタが広がることに起因するのではとの見方もあるが原因は解明できていない」と明かした。

 新幹線の2・5~3倍と試算された車両コストに関しては、部品の多くが再利用できるとみており、「FGT特有で高価な部品が低コスト化に一番寄与するのではと考えている」と説明した。

 一方で、耐久走行試験再開の条件の一つとなっている維持管理費の水準は、「(FGTを運行する)JR九州が(開発主体の鉄道・運輸機構と)一緒にコスト低減に取り組む中でどう経営判断するかということになる」と述べるにとどめた。

 年度内に耐久走行試験再開を目指していたFGTは、11月の専門家による技術評価委員会で了承が得られず、今月3日から始めた検証走行試験を経て、来年5~6月ごろに再度判断する。

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