避難計画の実効性などについて議論する県議会原子力安全対策等特別委員会=県議会棟

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働に関し、佐賀県議会原子力安全対策等特別委員会(竹内和教委員長、11人)は9日、前日に引き続き国の関係機関と九電を参考人招致した。九電は、核燃料の使用後、貯蔵プールから乾式貯蔵用の特殊な容器(キャスク)に入れるまでに、15~20年の冷却期間が必要との認識を示した。

 九電の参考人招致で山元春義取締役が答えた。キャスクに入れて空気で冷やす乾式貯蔵を調査研究しているとした上で「原子炉から取り出したばかりの燃料を(キャスクに)入れることはできない。今の予定で玄海の使用済み核燃料を入れるには、15~20年ほど十分に冷やす必要があり、プールと乾式を併用せざるを得ない」と説明した。

 玄海原発は、使用済み核燃料の貯蔵プール容量が限界に近づき、このまま再稼働すれば5年程度で満杯になり運転できなくなる。このため九電は、プールに入れる核燃料同士の間隔を詰めて保管スペースを確保する「リラッキング」を進める方針だが、原子力規制委員会の田中俊一委員長は難色を示している。

 2011年に発覚したやらせメール問題にも質問が及んだ。山元取締役は「失った信頼は非常に大きい。会社を挙げて住民の理解活動を進めており、信頼を向上できるよう頑張りたい」と述べた。

 原子力防災は、内閣府と原子力規制庁の担当者が説明した。避難計画の実効性に関し、内閣府の山本哲也大臣官房審議官は「現時点では最良だと考えているが完璧はない」と改善を続ける姿勢を強調した。

 委員会後、竹内委員長は「これから県議会で議論していくことになる。県執行部の態度を見極めて議会として対応したい」と語った。

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