夏のセールは日ごとに値引き幅が拡大し、客足が伸びている=佐賀市のゆめタウン佐賀

 夏のセールが終盤に入った。佐賀県内の大型店では日を追うごとに値引き幅が拡大し、通常価格では買い控えられていた夏物衣料の販売も好調になっている。円高の進行などで景気先行きの不透明感が漂う中、セールを契機に消費意欲が高まった形だが、店舗からは利益を削る“消耗戦”の長期化に懸念の声も漏れている。

 「大幅値下げ」の看板が連なる佐賀市のゆめタウン佐賀。今月半ばから夏物の最終処分に当たるクリアランスセールに突入、「商戦のピーク」(同店)だった16日からの3連休には、朝早くから家族連れが足を運んだ。

 衣料品売り場に来た女性客(32)は「安くなるのを待っていた」と子ども2人分の洋服をまとめ買い。「いい物は少ないけど、安いからもう1着買える」。家族4人で来た男性(43)は「ボーナスは昨年と同額。自由に使えるお金は少なくて…」。通常価格から半額になった洋服や3~4割引きの日用雑貨を購入した。

 同店のセールは6月下旬にスタート。期間中の売上高が前年同期に比べて20%増という衣料品店は「セールまでは厳しかったが、暑さも増して右肩上がり」と胸をなで下ろす。

 1日からセールを始めた佐賀玉屋(同市)も「売れ行きはまずまず。鈍かった衣料や服飾雑貨もようやく動き始めた」。友の会会員限定の販売会も絡めて消費喚起に力を入れる。

 とはいえ、両店とも通常価格では苦戦を強いられているのが現状。ゆめタウンはセールを年々早めており、「いい物でも、安くないと客は振り向かない」。前田孝支配人は消費動向をこう指摘しつつ、「利益に響くため長く続けたくないのが本音」と打ち明ける。

 水着の売り上げが前年同期比で1・4倍となるなど、盛り上がりを見せるイオン佐賀大和店(同市)も「セールに入って、やっと財布のひもが緩んだという感じ」と客の反応を慎重に見極める。

 「気温の上昇に救われている側面はある。勢いがこのまま続くとは限らない」と金丸秀昭店長。セールは来月まで展開されるが、収益確保のために早期に在庫をなくすよう売り場に呼び掛けている。

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