母校の生徒らに職業人としての心構えを語る山田喜久男さん=嬉野市の吉田中

職業人の心構え助言

 嬉野市嬉野町吉田地区出身で、世界的な時計技師山田喜久男さん(70)の講演会が母校の吉田中であった。職人として歩んできた半生を振り返り、忍耐強く仕事を続ける意義や夢を持ち続けることの大切さを語り、同校の全校生徒50人が聞き入った。

 山田さんは吉田中卒業後、福岡の時計店に就職し、販売の傍ら修理も手がけるようになった。その後、東京の時計店や時計輸入会社などに勤め、スイスでも日本向けの時計の検査などに携わり技術を積んだ。国際的な資格「公認上級時計師(CMW)」を取得し、現在は東京・銀座に時計修理会社「テクノスイス」を立ち上げ、部品も手に入らない時計などあらゆる時計の修理を請け負っている。

 山田さんは「時計修理という仕事があることも知らなかった」と当時を振り返り、「石の上にも三年という通り、『これで食べていこう』と思うまでは我慢が必要。3年して仕事のいいところが分かると、好きになれる」と職業人として大事な心構えを助言した。

 山田さんは「まだ夢がある」といい、技術向上のための教室を設けて後進を育成していることや、ドイツ時計を輸入する計画も明かし、「夢が広がると世の中は面白い。もう駄目ということはない」と語った。

 講演会は、喜寿同窓会で帰郷する山田さんに同窓生が依頼し、同校と協力して開かれた。

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