被爆から72年の「原爆の日」を前に、慰霊碑前で手を合わせる人たち。奥は原爆ドーム=5日夕、広島市の平和記念公園

 広島は6日、被爆から72年の「原爆の日」を迎え、広島市中区の平和記念公園で午前8時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれる。松井一実市長は式典で読み上げる平和宣言で核兵器禁止条約に触れ、日本政府に「核保有国と非保有国との橋渡しに本気で取り組んでほしい」と訴える。

 平和宣言で松井市長は、米ニューヨークの国連本部で7月に採択された同条約に言及。米国の「核の傘」に依存し条約採択に参加しなかった日本政府に対し、「憲法が掲げる平和主義を体現するため」として、条約締結促進を目指すよう求める。

 広島市によると、この1年で亡くなったり死亡が確認されたりして、原爆死没者名簿に新たに記帳された人の数は5530人に上り、これまでに記帳された総数が計30万8725人となった。市は式典で、名簿を原爆慰霊碑の石室に奉納する。

 宣言では被爆当時15歳だった広島市東区の僧侶登世岡浩治さん(87)の手記を取り上げ、核兵器を「絶対悪」と断じる。

 式典には、安倍晋三首相のほか約80カ国と欧州連合(EU)から代表が参列する見通し。米国は、トランプ政権の駐日大使に就任するハガティ氏に代わり、臨時代理大使が出席する。

 被爆者健康手帳を持つ全国の被爆者は、2017年3月末時点で16万4621人、平均年齢は81歳を超えた。平和記念公園には5日、多くの人が訪れ、原爆慰霊碑に手を合わせた。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加