東京都墨田区の公園で「ポケモンGO」をする大勢の人たち=28日午後

 世界中で人気を集めるスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」の国内配信が始まって28日で1週間。繁華街や夜の公園、住宅地など、あちこちでスマホに見入りながらプレーを楽しむ人が増え、歩きスマホやながら運転による事故も相次いでいる。重大なトラブルを恐れた政府や自治体が運営会社側に対策を要請するなど波紋は広がり続けている。

 衛星利用測位システム(GPS)を使って、現実世界を舞台にポケモンを収集するポケモンGO。政府が異例の注意喚起をする中で22日、国内配信がスタートしたが、配信直後から地震で被災した熊本城への立ち入りや、スマホを操作しながらの運転による交通違反や玉突き事故が相次ぎ発生。東京・渋谷ではスマホを向けられた人が写真撮影と勘違いしたとみられるトラブルで逮捕者も出た。

 警察庁によると22~27日の交通違反での摘発は、全国で406件に上り、8割以上が道交法違反(携帯電話使用)の疑いだという。都道府県別では東京都が最も多い35件。埼玉が30件、神奈川が28件、静岡が25件と続いた。佐賀は2件だった。人身事故は11件でいずれも軽傷、物損事故は25件だった。

 どこでもポケモンに出会えるのが魅力のゲームだが、広島市中区の原爆ドームや長崎市の平和公園もゲームの舞台となっていることが判明。出雲大社(島根県出雲市)などの神社仏閣では境内での使用禁止が広がる一方、鳥取県が「街中と違って安全に楽しめる」と鳥取砂丘を宣伝するなど、観光地のアピールに利用するケースも出始めた。

 普段それほど人の集まらない場所が突然混雑する現象も。珍しいポケモンが出現するという情報が広まった東京都墨田区の錦糸公園には連日、夜になってもサラリーマンなど千人を超える人が集まった。江戸川区の高校2年の男子生徒(16)は「歩きスマホをしないように注意している」と話しつつも、ゲームに夢中。売り上げが上がったという公園脇のたばこ店の男性店主(78)は「こんなに人が集まるのは見たことがない」と驚いていた。

 ネットニュース編集者の中川淳一郎さんは「自分の町でポケモンを捕まえるという夢をかなえてくれたが、ネットではすでに『飽きた』という声が増えている。今後は冷静に遊ぶ人が増えるのでは」と話している。【共同】

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