■政治家の不正見つからず 

 政治家や富裕層によるタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を暴いた「パナマ文書」を巡り、登場する日本の個人や法人を国税当局が調べた結果、所得税などの申告漏れが総額10億円を超えることが関係者への取材で10日分かった。

 パナマ文書に基づく国内の税務調査結果が明らかになるのは初めて。申告漏れの多くは個人による海外投資に絡んだものだった。政治家や関係者による不正は見つからなかったもようだ。

 既に一部は修正申告に応じたとみられるほか、今後、追徴税などが通知されるケースもあるとみられる。申告漏れが発覚した個人や企業の具体的な氏名、名称は明らかになっていない。

 関係者によると、パナマ文書に登場する個人や法人に対し、各地の国税局や国税事務所が書面で問い合わせたり、訪問したりして調べた。大部分に違法性はなかったが、国内の取引に関係する所得の不正申告が見つかるケースもあったという。

 また、パナマ文書に登場する個人の中には文書の内容が公表された後、税務調査に先立って自主的に修正申告する動きもあり、こうした申告額は数億円規模とみられる。

 共同通信の分析では、パナマ文書には日本関連の租税回避地法人が少なくとも270社登場。また、32都道府県の日本人約230人、外国人約80人、企業約20社の名前も記載されていた。

 パナマ文書は、租税回避地法人の設立支援を手掛ける中米パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の内部文書。共同通信などが参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が分析し、2016年4月に内容を報じた。【共同】

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