選挙権年齢が引き下げられ、18、19歳が初めて国政選挙に臨んだ参院選。佐賀市内で1票を投じた高校3年生、池ノ内雄将さん(18)は感慨深げです。

 「社会の一員として認められた気がする」

 有権者としての自覚が芽生えた人がいる一方で、政治への関心には依然として温度差も。そんな中、佐賀大学で憲法を教える井上亜紀准教授(49)は問い掛けます。

 「改憲で何を変えようとしているのか、何が変わることを阻止したいのか、政治家は私たちの生活への影響を具体的なイメージにして示すことが必要になる」

 選挙の結果、憲法改正に賛同する勢力は衆参両院で3分の2を占める状況に。為政者にも、そうではない政治家にも、丁寧な説明が求められます。

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 バングラデシュのダッカ、フランスのニース、ドイツのミュンヘン…。国外では無差別テロが相次ぎました。

 「現地の協力者からの情報で、誘拐などが増えて危険な状態だと聞いた。無理をせず、安全な環境が整うまで待ちたい」

 ダッカ近郊の村で、医療ボランティアに取り組む神埼市のNPOの倉富彰秀理事長の表情は曇りがち。訪問治療が再開できる日を祈ります。

 外交官の内山卓郎さん(33)は、国際問題を考える講演会で唐津西高の生徒たちに語り掛けました。

 「一人の人間の中に両方の感情があり、体験や出会いを通じて感情の溝を埋めていくことが大事」

 こちらは、「反日」「親日」の二つでくくられがちな、中国の若者の対日感情を巡る話。対立を緩めていくような考え方や姿勢が少しでも広がれば。

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 県立校の教育情報システムなどが不正にアクセスされた事件は、公になってから1カ月がすぎ、問題の検証が続いています。

 「教師は生徒を信じ切っている。犯人かもしれないと疑っていては教育はできない」

 逮捕された少年の仲間だった高校生が教員にうそをつき、IDとパスワードを入力させた経緯に、ある高校教諭は現場での対応の難しさをにじませます。

 野球部員の喫煙発覚で、甲子園への道が絶たれた龍谷高校も苦悶(くもん)の表情。原田淳部長は部室の見回りをやめたことを悔いました。

 「選手とは信頼関係がないといけないが、安易だったかもしれない」

 そうはいっても、つまずいた生徒を教え導くのも教育。まなざしは変わらず注がれてほしいと願わずにはいられません。(年齢、肩書は掲載当時)

=ひと交差点 7月の語録=

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