「養」などの墨書が施された須恵器やその破片=嬉野市歴史民俗資料館

■墨書した須恵器、衣服など150点

 奈良時代の官衙(かんが)(役所)とみられる遺跡から出土した遺物の企画展が、嬉野市歴史民俗資料館で開かれている。墨で字が書かれた供膳用の土器や食器、役職者が着ていた衣服の一部など約150点を前後期に分けて展示する。9月26日まで。

 展示品は同市塩田町の大黒町遺跡の出土品が中心。1981年、県の圃場(ほじょう)整備に伴う確認調査で、現在のうれしの特別支援学校付近で発見され、92年までに奈良時代の土器などが多数出土した。

 高温で焼成され供膳に使われていた須恵器が主。その多くに墨で「養」「人足」「平」などの字が書かれている。人名か役職名か、墨書の意味は不明だが、官人の服「束帯」に使われる銅製の帯飾りなども出土していることから、この地に役職者の拠点があったと推察できるという。

 そのほか、近くの千堂遺跡の遺物も含め、食器として使われた土師(はじ)器や木簡なども展示。人と一緒に生活していたとみられる犬の骨25点もある。実際に出土した須恵器と土師器に触ることもできる。

 同市教委の西村沙保里学芸員は「役所のようなものがあったことを裏付ける資料。夏休みの子どもたちにも見てほしい」と来場を呼び掛ける。入館無料。開館時間は午前9時から午後5時で月曜休館。問い合わせは同館、電話0954(66)9130へ。

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