宅配便最大手のヤマト運輸は13日、個人が送る荷物を含む基本運賃を全面的に引き上げることを正式に決めたと発表した。インターネット通信販売アマゾンなど大口顧客との契約を見直すため9月末までに交渉し、繁忙期の荷物の抑制につなげることも表明した。

 全面値上げは、消費税増税時を除くと27年ぶり。具体的な内容は現在検討中で決まり次第公表するという。値上げを通じて、ドライバーの処遇改善や新規採用の強化、宅配ロッカーの設置拡大に向けた投資を進め、人手不足に対処する。

 大口顧客との交渉では、夜間配達の荷物が増える原因となっている即日配送からの撤退も含め、単価の低い大口取引の荷物量を減らすことを目指す。宅配便の9割を占めるネット通販などの法人契約を見直し、値上げや繁忙期の配送分散をすることで、ドライバーの負担軽減につなげる。

 2017年春闘で労使合意したドライバーらの労働環境の改善策を盛り込んだ基本骨子を13日の取締役会で決定。実現に向けて、本社や支社などに労使の代表者が参加して協議する「働き方改革委員会」を設けた。

 改善策には、勤務時間の記録をタイムカードに一本化しサービス残業をなくすことや、休憩時間中は電話に出なくて済むよう携帯電話を転送することなど現場の負担軽減策も明記した。時間帯指定サービスの一部廃止なども改めて打ち出した。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加