Q.私は2年前に元妻と協議離婚しました。離婚にあたり、2人の娘たちは別々に引き取ることにし、長女は元妻が、次女は私が親権者となりました。長女とは定期的に会っていますが、会うたびに「お父さんと暮らしたい」と言い、最近では私の家に引っ越す準備をしているようです。私も長女を引き取りたいと思っていますが、元妻が親権を持って離婚した場合でも、私が親権者となることはできるのでしょうか。

 A.離婚の際には、父母どちらかを親権者と定めなければなりませんが、一度決めたら変更ができないわけではなく、後に変更することは可能です。ただし、親権者の変更は、子供にとって重要な影響を与えることですので、当事者である父母の届け出だけで変更することはできません。調停や審判といった家庭裁判所の手続きを経る必要があります。

 元妻が長女の親権者の変更に同意しているのであれば、調停でスムーズに合意をして親権者を変更することができますので、親権者変更は容易です。

 しかし、元妻も長女の親権者であり続けることを希望し、裁判所での話し合いが折り合わない場合には、最終的には裁判官の判断(審判)によって親権者変更を認めるかどうかが決められます。この場合、父母間で激烈な紛争になることも少なくありません。

 親権者の変更について、民法は「子の利益のため必要があると認めるとき」に変更することができると定めています。その判断にあたっては、これまで誰が主に子供を養育していたか、子供の養育に対する意欲の高さ、父母以外に子育ての手助けをする人がいるかなどの養育環境の比較や、子供の意思や年齢など、さまざまな要素が考慮され、子供の福祉に資するかどうかで判断されます。子供の意思だけで結論が決まることはありませんが、子供の年齢が高いほど意思が重視される傾向があります。

 長女があなたとの生活を希望しているということですので、その理由について詳しく聴いた上で、裁判所へ申し立てをすることをお勧めします。

(弁護士 名和田 陽子 佐賀市)

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毎週火曜17時半~19時半、土曜13~15時半

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