Q.私には夫と10歳になる子どもがいますが、今度夫と離婚することにしました。子どもの親権者は私で、夫もそれでいいと言ってくれています。現在は私たちの財産をどう分けるかについて話し合っているのですが、子ども名義の預金100万円(管理者は相談者)の処理を巡って協議が難航しています。子どものものだから親権者である私が全て管理すべきだと思いますが、夫は「夫婦のものだから折半すべきだ」と主張しています。どちらの言い分が正しいのでしょうか。

 A.結論から申しますと、「預金100万円の原資が何なのかという点による」ということになるかと思います。

 この問題は、いわゆる財産分与(民法768条)に関する問題です。財産分与とは、主として、夫婦が婚姻中に有していた共同の財産を清算するという制度です。清算の対象は、当事者双方がその協力によって得た財産、すなわち「共有財産」です。難しい言い方をしましたが、「対象となる財産は夫婦の財産」ということです。夫婦に共有財産があれば、原則として当該財産は折半となります。

 先の事例に戻りますと、例えば預金100万円の原資が父母の給料だったとします。将来の教育資金をこのような形で貯蓄しているご家庭は少なくないかと思います。給料は当事者双方がその協力によって得た夫婦の財産です。ですので、たとえ口座名義が子ども名義であったとしても、当該預金は共有財産として折半になる可能性が高いと言えます。

 一方で、預金100万円の原資が子どものお年玉や出産祝い金、またはアルバイト代だった場合はどうでしょう。アルバイト代は、子どもに対して渡された子どもの固有財産ですので、夫婦の共有財産とみることはできないでしょうし、お年玉や出産祝い金についても同様に考えられる場合もあります。このような場合は「この財産は財産分与の対象ではない」と主張することも十分可能かと思います。同様の問題でお悩みの際は、是非ともお近くの弁護士にご相談ください。(弁護士 江頭太地 武雄市)

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