市執行部から二酸化炭素分離回収装置の収支計画について説明を受ける市議会建設環境委員会=佐賀市議会

■市、収支計画見直しへ

 佐賀市のバイオマス事業の一環で、市清掃工場で昨年8月下旬に稼働した二酸化炭素(CO2)分離回収装置の売却収入が見込みを大幅に下回っていた問題で、市は1日、本年度も計画の4分の1程度にとどまるとの見通しを明らかにした。2019年度以降に毎年1億2千万円、17年間で総額約17億円の売却収入としている当初見込みを明示した上で、収支計画を見直す考えを示した。

 市議会の建設環境委員会で説明した。市は、隣接する藻類培養企業1社に売却している。本年度CO2売却量は約80トン、収入は約290万円とみており、見込額1255万円の23%にとどまる。CO2の販売価格は1キログラム当たり36・4円。16年度の売却収入は見込みの3%、24万円だった。

 供給量が少ないため、市が企業に状況を尋ねたところ、「実証的な運転をしている」との説明を受けた。

 市は、この1社への売却収入を前提に15年度に収支計画を立てた。今後、清掃工場北側の約20ヘクタールに培養規模を拡張する予定になっており、当初計画では19年度以降、収入の大幅増を見込んでいる。

 売却を開始した今年1月から3月までのCO2回収量は400トンだった。約1300万円で装置を稼働したが、回収したCO2のほとんどは売却できずに空気中に放出した。

 供給過多の状況で稼働を続けたことに関しては、5億円の国補助金を受けていることから、稼働データの取得が必要だったと説明、装置には断続的な稼働の方が負荷がかかることも理由に挙げた。

 計画を大幅に下回る収支に対し、議員からは「計画がでたらめじゃないか」「世界初とかはどうでもいい。市民は結果を見る」など厳しい意見が相次いだ。情報公開についても「なぜ公開請求に対して黒塗りで回答したのか」と批判の声が上がった。

 市環境部は「今はかなり低空飛行だが、20ヘクタールの展開で少しずつ状況は変わっていく。日量10トン以上の供給能力はあるので、17年間の中できちんとしたい」と釈明した。

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