勢いのある演技で観客を引き込んだ

 県内の若手演劇人が集う佐賀若手劇団さわげの第3回公演「エキサイトリリー」が、先月あった。県内の演劇シーンを盛り上げたいと集まったメンバーたちが、初々しい勢いを見せてくれた。

 出だしは映像を使い、核戦争後という世界観を見せる。ヘタにセリフで説明されるより分かりやすく、何よりスタイリッシュ。映像には激しいダンスが続き、オープニングでがっつり観客を引き込んだ。

 地下で各国がつながっているシェルターで生き残った男女の群像劇。極限状態の死生観を、コメディーのオブラートに包んで見せる。キャラクターを丁寧に描いているため、大仰な設定にも違和感はなかった。

 ただ、ゾンビウイルスに感染した登場人物たちが生死の選択をするクライマックスがやや唐突で、尺も短かったのは残念。自己犠牲的に倒れていく人々の余韻が短く、それぞれの本音ものぞいてみたかった。

 ティーンズミュージカルなど子どもミュージカルや、佐賀東高など高校演劇出身が多く、見応えは十分。劇中コンサートなどメタフィクション的な演出も面白かった。

 公演後の若手たちは、手応えと課題を感じた様子。次の企画へ向かいつつ「もっとクオリティーを高めていきたい」と気合も高まっているようだ。また成長した舞台を見せてほしい。

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