政府が日本郵政株式の一部を9月中にも追加売却する調整に入ったことが1日、分かった。売却収入は1兆円を超える見通しで東日本大震災の復興財源に充てる。政府は売却時期を探っていたが、最近は経営面の不安が払拭(ふっしょく)されて株価も安定しており、現在の株価水準なら目標とする資金を確保できると判断した。

 日本郵政の株価は2015年11月の上場以降、英国の欧州連合(EU)離脱問題やトランプ米政権誕生などの影響を受け、値動きが激しかった。だが、ここ1カ月間は1340~1410円程度で推移。上場時の売り出し価格の1400円に近い水準となり、政府も必要な復興財源が確保できるとみている。

 経営面では、オーストラリアの物流子会社の業績悪化で17年3月期連結決算は民営化後、初の赤字に転落。野村不動産ホールディングスの買収計画が白紙になるといった経営問題も続いたが、17年4~6月期は黒字を確保した。

 政府は日本郵政が上場した15年に株式を売却し、総額約1兆4千億円の収入を得た。現在は発行済み株式の8割程度を保有している。郵政民営化法は保有比率を3分の1近くまで減らすよう定めており、政府は22年度までに数回に分けて売却を進め、東日本大震災の復興財源に充てる総額4兆円程度を捻出する方針だ。17年度特別会計予算では郵政株の売却収入として1兆4千億円を見込んでいる。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加