■人手不足高齢化背景

 2016年に佐賀県内で発生した労働災害による死傷者数(速報値)は1007人で、前年同期に比べて30人、3・1%増加した。人手不足や従業員の高齢化が増加の背景にあり、50代以上が全体の半数を占めた。死亡者は前年同期と同じ8人だった。

 休業4日以上の死傷者数として、佐賀労働局が発表した。当該職種の経験年数が5年以下の従業員が54・5%を占めており、「人手不足で不慣れな仕事に就く労働者が増えているようだ」としている。年代別では、50代が269人(26・7%)、60代以上が242人(24・0%)に上った。

 業種別でみると、製造業が276人で最も多く、前年同期よりも21・6%増えた。うち食料品製造が51・9%増の123人となり、数字を押し上げた。清掃・と畜業も1・8倍の56人に増え、ビルメンテナンス業で増加が目立った。

 一方、建設業は140人で、前年同期よりも32人、18・6%減少した。5月までに死亡事故が多発したことを受けて事業者や発注者に作業手順の再確認を呼び掛けており、一定の取り組みが見られたという。

 事故内容は、「転倒」が225人で最も多く、「墜落、転落」179人、腰痛などの「動作の反動、無理な動作」149人が続いた。死亡事故は建設業6人、運送業2人で、建築物や重機などからの墜落・転落が5人、交通事故が3人だった。

 労災の認定手続きに時間がかかるため、確定値は5月に公表する。確定後の過去10年間の推移を見ると、1129件の13年をピークに14、15年は2年連続で減少している。

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