落ち着いた雰囲気でゆったり時間を過ごせる店内=佐賀市鍋島町のフォーシーズンらんず

ウインナコーヒーと早田恵子さん

■「癒やしのカフェ」また…

 佐賀市鍋島町のレストランカフェ「フォーシーズンらんず」が8月いっぱいで閉店する。1974年に自家焙煎のコーヒー店「和蘭豆(らんず)」として同市中央本町から始まり、約30年前は市役所前や西友内など同市で5店舗を展開していた。時代を見つめてきた店が、またひとつ姿を消す。

 佐賀市の早田(そうだ)宏さん(71)が大学卒業後、67年に中央本町で開いた軽食喫茶「パゴパゴ」が前身。74年に同所で和蘭豆として再出発し、オープンで明るい雰囲気や当時まだ珍しかったピザなどで人気を博し店舗数を増やした。

 宏さんと店を切り盛りしてきた妻の恵子さん(65)は「ハウスマヌカンが仕事帰りに疲れを癒やし、『後で和蘭豆で』と待ち合わせをする人々でごった返していた」と振り返る。

 同市中心部を歩く人々が減るに従って町中の店を減らした。ファミリーレストランの台頭で喫茶店としての経営が厳しくなり、12年前に西部環状線沿いの和蘭豆キングスロード店を洋食レストランに改装してフォーシーズンらんずとし存続させてきた。

 恵子さんは「私も昔からの常連さんも元気な内に、きちんとお礼を言ってから店を閉めたい」と、月末での閉店を決めたという。

 時代に合わせて店の数や形態を変えても、「自家焙煎の1杯だてコーヒー」にこだわってきた。開店当初からの人気メニュー、生クリームでバラの花をかたどったウインナコーヒーは今も健在。創始者の兄に経営を分けた佐賀駅内の和蘭豆デイトス店は残る。火曜定休、問い合わせは電話0952(31)5556。

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