南阿蘇鉄道が一部区間で運転を再開し、高森駅を出発するトロッコ列車=31日午前、熊本県高森町

 熊本地震で被災し、全線運休が続いていた第三セクター「南阿蘇鉄道」(熊本県高森町)は31日、被害が少なかった高森(高森町)-中松(同県南阿蘇村)の約7キロの区間で、約3カ月半ぶりに運転を再開した。

 地震前は全線で1日15往復程度していたが、31日は観光客に人気のトロッコ列車を含めて5往復を運行。8月1日からは当面4往復する。

 この日、高森駅では一部再開を祝うイベントが開かれ、地元住民や鉄道ファンが駆け付けた。一日駅長に選ばれた地元の小学生が元気よく「出発進行」と告げると、列車は汽笛を鳴らし高森駅を出発。第1便に乗った南阿蘇村の矢尾板亨さん(37)は「沿線に住んでいて列車の音が時計代わりだった。再開してうれしい」と話した。第2便のトロッコ列車に乗車した鹿児島市の公務員竹内和広さん(37)は「車窓からの風景が好きだった。早く全線が復旧してほしい」と語った。

 南阿蘇鉄道は、高森-立野(南阿蘇村)の約18キロで営業運転。地元住民が通勤や通学に利用するほか、鉄橋から眺める景色を目当てに海外からも観光客が訪れていた。4月14日の前震を受けて翌日から運休。同16日の本震で崩落した土砂に線路が巻き込まれ、鉄橋やトンネルが損傷した。被害の大きかった残りの区間は、国直轄で調査を実施し、復旧方法を検討する。【共同】

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