■ 高齢化、組織維持難しく

 広島、長崎の被爆者らでつくる全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」に参加する42都道府県の43団体に共同通信が実施したアンケートで、「会員数が最盛期の半数以下になっている」と回答した団体が6割を超える27団体に上ったことが30日、分かった。役員のなり手不足や資金難で解散を検討する団体もあった。

 被団協は8月10日で結成から60年。被爆者健康手帳の所持者の平均年齢は2015年度末で80・86歳となり高齢化が進む。5月にオバマ米大統領が広島市の平和記念公園を訪れ、核兵器廃絶への機運の高まりに期待が寄せられる半面、会員減少に歯止めがかからず、組織の維持が難しくなっている実態が浮かんだ。

 アンケートは各都道府県の42団体と、オブザーバーとして参加している広島県の1団体を合わせた43団体の役員らに7月、対面や電話などで実施した。

 長崎県の団体は1990年代半ばに約1万人いた会員が約3千人まで減少。北海道の団体は96年に227人だったが、今年3月には102人になった。

 既に解散した団体があるほか、佐賀、熊本、鹿児島の各県では解散を検討したことがあると答えた。「資金難で解散に直面している」(茨城県)「活動の実態はほぼなくなった」(群馬県)との回答がある一方、「最後の1人になるまで続ける」(宮城県、京都府など)の声もあった。最大の課題を「会員の高齢化」としたのは27団体で最も多く、「役員のなり手不足」が8団体、「資金難」が6団体と続いた。

 「存続に向け最も必要なことは何か」との問いに、約半数が「被爆2世」と呼ばれる被爆者の子どもらの参加を挙げた。被団協は2世や3世の積極的な参加を呼び掛けているが、2世が役員にいると答えたのは16団体にとどまった。「運営に支援者や家族ら被爆者以外が関わっている」としたのは31団体だった。【共同】

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