日本の農業の就業人口が今年に入り初めて200万人を割り込んだことが30日、分かった。およそ四半世紀前の1990年には480万人を超えていたが、その4割程度にまで落ち込んだ。高齢者の離農が進んでいる上に、政府が旗を振る若者の就農も伸び悩み、農業の担い手減少に歯止めがかからないためだ。

 生産現場では環太平洋連携協定(TPP)や国による生産調整(減反)見直しに対する不安も根強い。農業の生産基盤の維持に向け、経営の安定化に向けた政府の対策が問われそうだ。

 農林水産省がこのほどまとめた2016年の農業構造動態調査によると、2月1日現在の農業就業人口は前年比8・3%減の192万2200人だった。世代別では、団塊の世代で定年退職を機に就農が増えたとみられる65~69歳が前年比6・2%増の36万8300人となった以外は、軒並み減少した。特に、全体の半数近くを占める70歳以上の高齢農家の離農が目立ち、70~74歳が12・5%減の28万700人、75歳以上は8・8%減の60万4800人だった。

 政府が推進する40歳未満の若手の就農も振るわなかった。29歳以下の農業就業人口は24・3%減の4万8200人、30~34歳は8・2%減の3万1200人、35~39歳は11・5%減の3万8300人にとどまった。

 全体の農業就業人口は70年代半ばには700万人を超えて推移していたが、90年は481万8900人に減り、08年に初めて300万人を割った。【共同】

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