日常的な手入れが必要なオストメイトの高齢化が進む中、支援のあり方などを考えた公開講座=小城市小城町のまちなか市民交流プラザ

 人工の肛門や膀胱(ぼうこう)を増設した人(オストメイト)の支援を考える公開講座が7月30日、小城市小城町で開かれた。医師やオストメイトらが直面している課題や暮らしぶりを説明。高齢化や核家族化の進行に伴って排せつ物を入れる装具の手入れが困難な人が増える中、オストメイトが地域で暮らせるための手だてを探った。

 講座を企画した日本オストミー協会県支部(中嶋巧支部長)によると、会員88人の平均年齢は78歳。県内のオストメイトは1600人以上いるとされ、高齢化への対応が急務になっている。

 ひらまつ病院(同市)の隅健次副院長は「皮膚や体形の変化には医療で対応できるが、自分で装具の手入れが難しい人には地域の包括的支援が不可欠」と強調。医療機関や行政、介護の連携などの必要性を訴えた。同病院の在宅療養担当者は訪問診療の活用例を説明し、「必要な支援を受けるために老いや死といかに向き合い、最期をどう生きるかを元気なうちに考えてほしい」と話した。

 講座にはオストメイトとその家族、医療、介護関係者ら約50人が参加した。20年前にがんで人工肛門を設けた中嶋支部長(65)=鳥栖市=は、オストメイトであることを職場の同僚に話し、周囲の理解を得てきた経験を紹介。「不便で不安もあるが、不幸ではない。同じ悩みを持つ人に打ち明けることで気持ちも楽になる」と会員間交流を続ける支部活動の意義を語った。

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