■高校科目は大幅再編 「主体的学び」促す

 中教審の特別部会は1日、次期学習指導要領の全体像となる審議まとめ案を示した。小学5年から英語を教科化し、「聞く・話す」中心の外国語活動の開始を3年に前倒しする。前回は小幅改定だった高校は、主要教科の科目を大幅に再編。地理歴史に、日本と世界の近現代史を中心に学ぶ「歴史総合」と、世界の文化や防災対策など扱う「地理総合」を新設、必修とする。

 「何を学ぶか」が中心だった指導要領の性格を大きく変え、「どのように学ぶか」「何ができるようになるか」の視点を追加し「学びの地図」を目指すとした。方策の一つとして、教員が一方的に教えるのではなく、児童生徒が主体的、能動的に授業に参加する「アクティブ・ラーニング」を全教科で導入する。

 学習内容を増やし「脱ゆとり」を鮮明にした現行指導要領から内容の削減はない。小学校は週1こま(45分)の外国語活動を3、4年で実施し、5、6年は外国語活動を週2こまの英語に替える。3~6年で週1こま分増えるため、10~15分の短時間学習の組み込みや60分授業、土曜日の活用など、各校の実情に応じた時間割編成で対応する。中学の授業は原則英語で行う。中学の授業時間数や高校卒業に必要な単位数は変わらない。

 高校では選挙権年齢の18歳以上への引き下げを受け、公民に必修科目「公共」を新設し、政治参加や労働問題などを取り上げる。英語や国語なども科目を再編する。ITの成長を受け、小中高でプログラミング教育を導入する。小学校では主に各教科で論理的な思考を育て、中学は内容を倍増。高校は「情報(1)」を必修とし、全生徒がプログラミングを学ぶ。改定の背景に、グローバル化や人工知能(AI)の飛躍的進化を挙げた。文部科学省は「社会構造の変化が予測できなくなっているからこそ、これからの時代をつくる力を明確にした」としている。

 次期指導要領では、人材配置や学習の進め方、時間割編成といった学校運営に各校が取り組み、改善していく「カリキュラム・マネジメント」を促進。教職員定数の拡充、情報通信技術(ICT)環境充実などの条件整備も必要だとした。

 実施は小学校が2020年度、中学校が21年度、高校が22年度以降の予定。中教審は8月中に審議を取りまとめ、年内答申を目指す。文科省は現在進めている大学入試改革と指導要領改定を「学びの改革の両輪」と位置付けている。【共同】

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