近年のサイバー犯罪の手口を報告し、企業の防犯意識の向上を促した名和利男さん=佐賀市のアバンセ

 佐賀県の中小企業経営者らを対象にした「サイバーセキュリティ対策シンポジウム」が14日、佐賀市のアバンセで開かれた。警察や行政関係者を含め約200人が参加し、近年のサイバー犯罪の手口を踏まえ、被害防止の手だてを探った。

 サイバーディフェンス研究所(東京都)の名和利男専務理事は講演で、置引に遭ったスマートフォンやUSBメモリーからデータが盗まれたり、企業の内部犯行者が情報を流出させたりしたケースを報告した。「盗まれる情報はない」と高をくくっていた都内の中小企業の端末が、不正行為に使われるソフト「マルウエア」に感染し、顧客情報が盗まれた事例も説明した。

 サイバー犯罪を仕掛ける側に比べ、防ぐ側の企業はセキュリティー対策に使える時間が相対的に少ないという現状を示し、「日頃の訓練や経験がなければ対応が難しい」と指摘した。その上で「サイバー空間で何が起きているのか、状況を把握して議論を」と防犯意識の向上を促した。

 県警の担当者や専門家が加わった討論では、商工関係など6団体で締結した協力協定を受け、課題を共有して連携を強めていくことを確認した。

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