九州電力玄海原発の事故を想定した防災訓練=3日午前10時39分、東松浦郡玄海町の玄海原発(代表撮影)

玄海原発30キロ圏に入る自治体

 来年1月の再稼働が見込まれる九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)での重大事故を想定した原子力総合防災訓練が3日、始まった。内閣府や関係省庁、佐賀、長崎、福岡3県など367機関、約6500人が参加して4日まで2日間、国と現地を結んだ情報共有や住民避難の手順を確認しながら、昨年12月に政府が了承した玄海地域の避難計画が適切かどうかを検証する。

 当初計画では、官邸と結んで安倍晋三首相が「原子力緊急事態」を宣言する予定だったが、北朝鮮の核実験実施への対応で官邸での訓練が中止された。急きょ原子力規制庁で中川雅治原子力防災担当相が緊急記者会見をする設定で宣言を出した。

 訓練は午前7時半に佐賀県北部で最大震度7の地震が発生し、玄海4号機で非常用電源や原子炉停止機能が喪失する「全面緊急事態」になる想定。初日は、佐賀県庁内に山口祥義知事を本部長とした災害対策本部、唐津市の県オフサイトセンターに現地対策本部をそれぞれ設置し、刻々と変わる被災状況の情報を共有しながら断続的に対応を協議した。オフサイトセンターには、伊藤忠彦内閣府副大臣が都内から空路で入り、住民避難などの対応を陣頭指揮した。

 内閣府と佐賀、長崎、福岡県などをテレビ会議システムで結んで開いた合同会議では、佐賀や長崎側からの音声が内閣府に届かない状況が10分程度続くトラブルが起きた。

 原発の5キロ圏にある特別養護老人ホーム「玄海園」(東松浦郡玄海町)の入所者をヘリで避難させる訓練なども行われ、関係者が手順などを確認した。

 4日は半径5~30キロ圏の住民避難が中心で、離島では悪天候で空路や海路で避難できないとの想定で放射線防護対策施設への屋内退避や安定ヨウ素剤配布などがある。

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